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あきばん★にゅ✦β✦˖°。

もうあのドアの ベルは鳴らない 毎日しつこい位 アイツが鳴らしていた ベルは もう鳴らない バルコニーから見える アイツの好きだった 海の風景は もう何処にも無い 悪夢の一閃が 世界を焼き 全てを消し去って行った 俺は今も 空想と現実の間を 彷徨っているような 感覚だ・・・ もうここには 世界には 誰も 居ないのか・・・ 昨夜ラジヲから 聞こえた声 だけど俺は ここを動く気力さえ もう無くしている・・・ 水も消えた 灰色の海の向こうから 黒い雲の塊が 手招きをしている 俺を呼んでいるのか? アイツの声が また聞きたい・・・ この時俺は まだ気付いてなかった 壁に掛けてある 青いジャケットの 右ポケットに入れていた "ウルジュウム" の輝きが 消えていない事を 俺はやがて走りだし もう一度 絶望の首を 噛みちぎる 雷神の巨人となり この世界に 光を取り戻すのだ だが それには 悲劇と怨念が 必要な事も 俺は 知らなかった・・・ 【煌神の拳が 世界を穿つ時・・・ 】 "終幕前夜 第3章"ヨリ

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