ログイン
詳細
あきばん★にゅ✦β✦˖°。

彼奴の思い出を辿り登る道 あの時言ったお前の言葉 バカを言うなと笑い飛ばし 朝まで飲んだ 三が日 お前の事をよく知っていたから 安心したくて笑い飛ばした 目覚めると 足の指に巻かれた 割り箸の袋 書いてあった 「ありがとう」の文字 どういう意味だ! 俺が行けない所まで 飛んでいきやがって!! 人目も憚らず 俺は泣いた 彼奴は俺に恥をかかすのが好きだった この有り様をみて 腹をかかえているだろう その顔が想像できるから 悔しくて 可笑しくて 悲しくて 「大人が泣くと笑って聞こえるから嫌いだ」 そう言ったお前の瞳が忘れられない だから泣く 大声で お前に届けと 俺は泣く 「ありがとう」の言葉が やわらかな傷痕に変わるまで 俺は探し続ける 今日も彼奴の思い出を辿り登る道 最期の言葉ぐらい口で言えよ ...聞きたかったよ。

前へ次へ