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タクマ

『二人の嘘』著:一雫ライオン 涙なしでは読めない純愛物語。蛭間と礼子が再会してしまったことを、僕は恨んだ。 蛭間に想いを馳せる。僕は「なぜ蛭間は死ななかったんだろう?なぜ生きているのだろう?」と思っていた。だかそれは違った。物語に干渉する部分だから書かないが、その描写にはまさに天と地がひっくり返った。 礼子に会ったことを〝運命〟だと言った蛭間。礼子に気を配り、後ろを歩く蛭間は、礼子の背中から目を逸らすことなく、礼子の好意から目を逸らすことなく、優しい表情で見守っていたに違いない。 礼子に想いを馳せる。あえて感情をなくすように生きてきた礼子は、愛を求めていたわけではなかった。が、蛭間を知れば知るほど困惑し、憤り、心身ともに求め、感情が芽生えた。きっかけはどうであれ、礼子は蛭間を愛したのだ。蛭間からの愛を求めていたわけではなく、蛭間自身の幸せを願った。 2人は愛し合った。不倫、裁判官、元服役囚、政治家、そんな体裁は関係なかった。ただ純粋に愛し合った。同じ食べ物を食べることに、同じ空気を吸えることに、旅先を調べてくれていたことに、純粋に喜んだのだ。 この愛に涙が止まらない。もうきつく締められた心が落ち着かない。 最後、一雫ライオンさんと有馬大樹さんに想いを馳せた。最終章を[悲劇]と題したその才能、蛭間と礼子への想像力、小説を読む至福はこれだと、改めて思った。だが圧倒的なラストに、だから読みたくなかったんだ、とすら思った。僕はこの物語を一生忘れることはできない。縛られて生きていくことになる。この世にこの物語が生まれてしまった[悲劇]を背負う。 すごい小説に出会ってしまった。しばらくこの余韻から抜けられそうにない。だから僕は、蛭間と礼子が再会してほしくなかったんだ。

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タクマのトーク
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  • タクマ
    タクマ
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    [ミロ・カイムキ]ハワイ旅行の最終日に行かせていただきました。見たことのない美しい料理が次々に運ばれてきて、その全てがあまりにも美味しく、終始感動していました。
    最終日ということもあり感慨深く、涙したのは今思い返しても赤面します。

  • タクマ
    見城徹見城徹

    「出来るか?出来ないか?」ではない。
    「やるか?やらないか?」だ。
    「前進か?死か?」。待ってろよ。
    絶望から苛酷へ。押忍!

  • タクマ
    タクマ

    「絶対やってやる」と呟きながら開いた755で、見城さんのトークルームに行かせていただくと、こちらのお言葉を投稿されていました。
    挫折やスランプという言葉を耳にすることがなぜか最近多く、意識の中にずっと残っていましたが、まだまだ覚悟が足りないなと思いました。挫折やスランプを感じるほど熱狂できてるか?いや、絶対にできてない。「前進か?死か?」見城さんがそう言うんです。僕の覚悟はまだまだ足りません。
    後ろからピストルの銃口を突きつけられながら進む覚悟を持って、生きていきます。押忍!