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#批評ロマンスかくれんぼ

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      #批評ロマンスかくれんぼ
      初めてAKB48アルバム1830メートルでロマンスかくれんぼを聴いた時、昭和の幼いアイドル歌手が歌う初恋の歌を想起した。例えば小泉今日子のデビュー曲私の16歳のような。
      それは主として淡い恋心という甘酸っぱい郷愁を誘うメロディラインの哀愁漂う美しさである。そこで作曲者の佐藤準という人を検索してみたら、あのアンルイスが歌った「あゝ無情」の作曲者ということで、あーなるほどなあと感じ入った次第である。
      一方作詞の方も彼が憧れて止まなかった「名も無き詩人」そのままの出色の快作である。今はその面影など影も形もないのが残念だが。その手法が非常に良い。一番も二番も、先ず出だしでノスタルジー溢れる情景描写が示され、聴く者の心を揺さぶる。一番は夕暮れの帰り道、二番は神社の境内。ありありとその情景が浮かんで来る。
      そして歌唱は当時の研究生大森美優。これ以来私はみゆぽん推しになり、何回もリクエストアワーに投票したものだった。
      あれから数年。私は劇場で初めて前座ガールの研究生石綿星南がロマンスかくれんぼを歌うのを間近に見た。この時の感動は実に筆舌に尽くし難いものであった。あゝ実にこの曲はこの子が現れるのを待っていたのであった。この子に歌って貰うために。大森美優さんには申し訳ないが、彼女のイメージなど瞬時に吹き飛んでしまった。無論既に研究生ではない彼女にはまた別の相応しい曲もあるだろう。それはともかく、石綿星南が歌うロマンスかくれんぼこそは作曲者と作詞者と歌唱者が見事にいや美事にマッチした名曲である。