ログイン
詳細
高架線のカフェテリア

#1476『梅澤美波のフロント起用は失敗だったのか?』 握手会やイベントに行かない私は、TVでアイドルの活動を知る事が多い。それに準ずるなら、3期生・梅澤美波が注目され始めたのは、20枚目Single「シンクロニシティ」からであると推測する。当時の彼女は選抜メンバーでは無かったもののメンバーの卒業に伴う再編成で、最後列真ん中のポジションを務める事が多かった。曲振りの構成でどの番組に於いてもその姿をしっかりと確認する事が出来、彼女への注目は集まった様に思える。以降、様々な雑誌やモデルの活動、そして立て続けの舞台出演とその活躍の幅は拡がり、21枚目Single「ジコチューで行こう!」に於いて初選抜入りを果たす。更にはc/w曲「空扉」では初のセンターを経験。2018年は計4本の舞台出演を経験し、彼女の活動は一気に乃木坂46の主要な部分に位置付けされて行く。 そして、22枚目Single「帰り道は遠回りしたくなる」では、選抜のフロントメンバーに。紛れもなく、乃木坂46の主力になったという証し。それは彼女の活躍の功績か?それとも運営の推しになったのか?ネットでの反応は大きく分かれた。いや、どちらかと言えば否の方が多かったと記憶する。そして、その声は自然と彼女自身の耳にも届いてしまう事となる。見た目は堂々としている様に見える梅澤美波。だが元々自信なんて無かった彼女にとって、今まで以上に不安に駆られる日々が始まった。 そんな中、2019年2月に開催された「7th YEAR BIRTHDAY LIVE」。四日間で乃木坂46の全楽曲を披露するというライブ。そこには卒業したメンバーの代わりにアンダー出演するメンバーも多く、今回に於いてはその殆どを3期生が任されていた。その一曲「急斜面」は白石麻衣・橋本奈々未・松村沙友理のユニットが担当していた人気の楽曲だ。だが卒業した橋本に代わりそこに抜擢されたのは、梅澤美波だった。ありのままを記す、ネットは大炎上した。その辛辣な言葉たちは、本人が目にすると心を壊してしまう程に徹底的に批判を吐いていた。以後、梅澤美波に対する視線は確実に厳しくなってしまった。 勿論、彼女だって分かっていた。その曲の披露中は目に大粒の涙を溜めていた。それを溢さぬよう必死に堪えながら。それを包み込むように温かな視線を送る2人の先輩の中で。だからこれを批判した人達は、きっとこの光景を見ていないのだとすぐに察知した。ネットの書き込みなんて所詮その程度のものだ。時にその嘘が真を支配する。残念ながら我々はそんな世の中で生きている。勿論、当の梅澤美波も例外ではなく。 その後発売された「Sing Out!」では2列目に、続く「夜明けまで強がらなくてもいい」では3列目とその序列は下がって行く結果に。選抜の明確な基準は分からないが、この結果だけで判断するなら「梅澤美波はフロントポジションを活かせなかった」という見解も出来る。 そして現在、2020年夏に公開予定の映画「映像研には手を出すな!」に於いて、齋藤飛鳥・山下美月・梅澤美波の3名が主要キャラクターに選ばれた。上の見解は簡単には否定出来ないが、実績という点を買えば、数々の舞台経験を積み確実にその演技力が飛躍した梅澤美波の抜擢を、私は納得している。そんな撮影中の慌しい時間の中、彼女は「過去最長の1通のモバメ」を送ったと言う。どういう内容なのかは分からぬが、それはファンへ向けられた素直な想いが書かれていた様だ。 私もまたSNSでしか発信出来ない、憶測でしか語る事の出来ない愚か者だ。だけどそれを承知の上で彼女へメッセージを送る事にした。最後に記して。 梅澤美波さんへ。 いつもその抜擢の裏で大きく傷付いた。あまりにも傷付き過ぎた。それでも自分を応援してくれるファンの人だけは心配させたくないと、その弱い姿を見せない様に必死に戦って来た。お芝居も最初は本当にダメダメだったのに、実際あなたの舞台を拝見し、私は心の底から感動しました。いえ、その演技力の高さにではありません。あなたの一つ一つのお仕事に対する熱い想いにです。あなたは本当に手を抜かない。あなたは本当に他を尊敬している。あなたはどんな無理難題を与えられても、必ずそれをやり遂げる。人として尊敬しています。以前あなたが言った「人生は一度きりだから、今の私に与えられた試練もご縁なのかもしれません」という言葉。その一言だけで、梅澤美波という人物を誤解なく信じる事が出来ました。たとえ過去が失敗だとしても、今のあなたが元気ならそれでいい。未来のあなたが微笑んでいるのならそれが良い。今、この瞬間を全力で懸命に生きる、そんなあなたを応援しています。映画、楽しみにしています。風邪引くなよ。

前へ次へ
高架線のカフェテリア。48&46レビュー
トーク情報