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てんあつ

山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。  智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情(じょう)に棹(さお)させば流される。意地を通(とお)せば窮屈(きゅうくつ)だ。とかくに人の世は住みにくい。  住みにくさが高(こう)じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟(さと)った時、詩が生れて、画(え)が出来る。  人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣(りょうどなり)にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。  越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容(くつろげ)て、束(つか)の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降(くだ)る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故(ゆえ)尊(たっ)とい。 -夏目漱石『草枕』冒頭部

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片雲の風にさそはれて
トーク情報
  • てんあつ
    見城徹見城徹

    天使から人間へ。認識者から実践者へ。正確な言葉を獲得するために、暗闇の中で思い切り高く跳ぶために、血を噴き出しながら[読書という荒野]を行け。

  • てんあつ
    見城徹見城徹

    男は自分が深く関わったそれぞれに詫びながら生きている。どう死ぬかを考えながら生きている。「どう死ぬか」は「どう生きるか」と同じことだ。

  • てんあつ
    見城徹見城徹

    先ずは自分の価値観を確立することです。揺るぎない言葉と思考でね。そのためには読書、映画や演劇鑑賞は凄くいい。

  • てんあつ
    てんあつ

    おはようございます。

    今朝は冒頭2021年7月の過去ログを2本と、2018年9月の過去ログを見城さんのトークルームからパクっ……おっと!お借りして来ました(笑)。

    では今日も1日、現実を突きつけられながら。

  • てんあつ
    てんあつ

    今日は父が病院から退院して、仮の施設へ。
    それらの準備と、入院費が2ヶ月で24万5920円だったので限度額適用認定証に該当されるのか否かを役所に確認したりと、大わらわの週始めです。
    還付されると良いのだがなあ……本当はそういうところをケチるのもどうかと思いますが、そういう制度があるなら活用して行きたいのも事実です。

    これから競馬も楽しくなると言うのに、そんな余裕も無くしてしまっている自分を愚かに思います。
    全ては身から出た錆。誰の所為でも無いから泣くに泣けず、笑うしかないのです(笑)。

  • てんあつ
    てんあつ

    努力の差は、歳を取って出て来るから残酷だ。
    そして人生のツケは死ぬまで付きまとうもの。

    若い頃の自分に言って聞かせたいが、言って聞かせたところで、捻くれて逆の方向に走って行く若造だよなあ!?多分(笑)。