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曼珠沙華@審神者は浦獅子を推します。

______________________ __安定が死んだ。 あれは,一瞬の出来事だった、 大太刀の攻撃をかわし,腹に斬りを入れた直後. いつの間にか背後に回っていた,太刀に切られそうになった 相手との距離は然程,離れていなく、今から避けるのは無理だと断念した 覚悟をし,瞼を閉じた。 その直後,強く後ろに押され 尻餅をついた. 何が起きたか解らず,瞼を開いた すると、 目の前には,見覚えのある 青い羽織 風に揺れる 紺色の髪の毛 その手に握られている あの刀は__ ここまで来て,ようやく理解した、 あの姿は 清光もよく知る刀. 大和守安定だった。 安定の胸元から,刀が突き刺さっている 後ろから見ていても解る. 安定の背には,青い羽織とは 似つかわしい赤が滲んでゆく 自分に突き刺さった刀をそのままに 敵に斬りかかった 敵は力無く倒れていった それに合わせ安定も膝から崩れ落ちる. 清光は,安定の元へ駆け寄った 清「おいッ! 安定! しっかりしろよ!」 涙に震える声を抑え,安定の名を呼ぶ. 安「....き、よみつ、、 お前,はッ 大丈夫だっ...た、」 今にも消えてしまいそうな程の掠れた声で,自分よりも清光の心配をする安定に 清光は,とうとう涙を流した. 清「ッ...この,バカ!、、バカ安定っ...!、」 ボロボロと,泣き出す清光に 泣くなよと右手で涙を拭う 安「..バカは,一言....余計、だろ、、」 困った様に笑い,続けてこう言い放つ. 安「ぼく,は もう、駄目だ... 流石..に,この傷じゃ、、治せそう、にも...ないよ、」 清光を,見上げながら 優しく笑う、 だが,その顔は何処か悲しそうだった 清「何言ってんだよ! そんなのッ,分かんないじゃん!!」 安定の服を強く握り締め 言う清光の顔は、 いつも主の為にと綺麗にしてるが 涙でぐちゃぐちゃだ. 安「...ははっ、折角,綺麗にしてる、、かお,が.... 台無しに,なるよ、、、」 そう言って右手で清光の頬を撫でる. そして 安「大丈夫、だから... また,ちゃんと、、会えるさ、 だから,泣かないで...清光は..笑顔が 似合ってる、から」 そう言い残し,安定の手は力無く するりと滑り落ちた、 ______________________ あの日から,幾日経ったのだろう. 今の清光には,時間の感覚が無い、 あの日以来 清光の中での時間は止まったまま 瞼を閉じれば,あの青い羽織が浮かび. __清光, と、呼ぶ声が聞こえるようで 清光と安定は,同室だった. だが,今はもう その姿は無い それでも,清光は毎日毎日 安定の分の布団を敷いたり、 食事を貰ったり. 仕舞いには,遠戦から帰って来た者達の所へ行き その場には居ないのに「安定,お帰り」と声を掛けていた 本丸に居る皆も,審神者も大変心を痛めた、 これ程,清光の精神が壊れ 幻覚を見る様になるのは どれ程,安定の事を大切に想っているのかが解った 審神者は後日,安定を鍛刀する事にした。 燭「あっ,居た居た ちょっと良いかな」 声を掛けてきたのは,審神者からも本丸中の皆からも信頼が厚い 燭台切光忠だった、 清「ん? どうしたの,」 清光は,光忠の元へ駆け寄る 燭「今,主から清光を呼んで来て欲しいと頼まれてね,」 清「えっ,主が?」 少し嬉しそうにし,伝えに来てくれてありがとと礼を言い、 審神者の元へ向った. 清「主ぃ~!」 審「ああ,清光か 早速なんだが...」 そう言って,審神者の後ろから出て来たのは__ その姿に,一瞬足の動きを止めてしまった、 風に靡く,青い羽織 揺れる,紺色の髪の毛 羽織よりも少し濃い目の,青々とした瞳 勿論,知ってるその姿形. むしろ知らない訳が無い、 「__僕は、大和守安定...」 清光は,その姿を見るや否や 涙を流した. 清「え, あ、や...安定、、? お前,怪我は、、、」 涙を流しながら,不思議そうな顔をする清光に 安定は、 安「は? 怪我? それってどういう事? 僕は此処に来たばかりだし. てか,何でお前泣いてんの」 逆に不思議そうな顔をされ,清光は現実に引き戻された、 ああ,そうだった 目の前に居る安定は,安定だけど安定じゃない あの時の安定は,もう居ないんだ、 目の前に居る安定は,あの時の事を知らない. そして,本丸で皆と過ごした日々や俺との思い出も無い. 新しい安定だ__

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刀剣乱舞をただただ語るだけ(レパートリーさまざま※腐有り)
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