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第1章: すべての始まり 『毎朝新聞より抜粋 2月3日、西麻布に住む(高田洋子さん21歳)が交通事故で即死した。目撃者によると、洋子さんは何かに怯えるように道路に飛び出したらしいとの事、警察はほぼ事故線で捜査中との事』 明は、本屋でアルバイトしている。 店長の卓也に、在庫確認をお願いした。 明『店長、今日入荷の分これだけなんですが、確認して下さい。 店長の好きなカメラ雑誌もありますよー』 卓也『おお、これこれ(月刊、カメラで撮る)何々今回は、草原の撮り方ー、もう少しレベル高いの期待してたんだよなー。』 明『あのー店長、それより在庫確認して下さいよー。 店長のカメラ好きは知ってますがね、仕事して下さいよ』 裕子『はいはい、店長の分は私が確認するから、明君は今日は上がっていいわよ』 明は17歳、高校2年生である。 裕子は、23歳さくさく仕事をするこの本屋の看板娘である。 店長は、29歳普段はしっかりしているのだが、カメラ好きがたまにきず 明『じゃー、お先に失礼します』 店長、裕子『お疲れ様ー』 明は、タイムカードをカチンと押し、自転車で自宅に帰宅した。 明『ただいまー』 道子『お帰りなさい、おやつなら居間の棚に入ってるから食べなさい』 明『ありがとう、お母さん』 明の家は鍵屋を営んでいる、自営業だ。 しかも、明は正式には本当の子供ではない。 明が3歳の時交通事故で、両親を亡くしていた。 身寄りを頼って道子に引き取られた、その時の明は失語症に陥っていた。 何も手につかずに放心状態にあった、全ては虚無……だったが、道子との献身的な出会いと神田の(ジッチャン)とよばれるホームレスとの出会いで今の明がある。 明、饅頭を口に新聞を注意して隅々まで読む。 明『まただ、今度は西麻布か……、この1ヶ月で交通事故で亡くなった若い女性が3人目か……』 しかし、明はまだ知らない。 大事件の中心人物にじぶんがなろうとは夢にも思わずにいた。 第2章に続く。

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