何見ても思い出がびっしり詰まってるし、自分と故人の気持ちもそこに息づいてるし、 故人の無念も感じながら、 ほんとに過呼吸になりながら、 でも捨てないとどうにもならない、勢いでいろいろ進めなきゃならない現実と向き合いながら、 愛する人の持ち物や思い出を捨てられる自分の冷酷さにうんざりしながら、 たまにふわっと鼻に故人の匂いを感じながら。 ゆっくりもできないから困るし、このなんとも言えない虚しさからいつ這い出せるのか想像すらつかなかったけれど 片付けながら気持ちに折り合いをつけて、 時間はかかるけど確実に、傷が癒えますようにと祈るしかできないし 杉さんみたいに寄り添ってくれる人が、たくさんいて、自分の思い出話をケラケラ笑いながら話してる息子をどこかで見てきっとちえさん笑ってる、他人の私が偉そうにいうのもだけどなんだかそんな気がするんだよ。 お母さんて生き物は死してなお、想いは子供の幸せを祈ってると思う。 こっそり沢山泣いて、そして笑える心の余白ができたらまた笑って、その繰り返しでいいと思うから、 すこしずつしんどいのがおさまりますように。