ゴッドファーザーpart2ラストの回想シーン。初めてコレを観た時にコッポラは天才だと思ったな...
〝疑心暗鬼になり、図らずも自らの手でファミリーを壊滅状態にしてしまったマイケル〟を観てきた観客達は...まだファミリーが結束しており平穏であり、皆が幸せだった頃のシーンをラストに観させられる事で、物語の悲劇性と残酷さを再認識させられ、強い印象を心に刻まれる。
ヴィトーの誕生日のケーキ🎂を運んで来るのは、ドンの青年期からの盟友であるにも関わらず、バルジーニに寝返り身内に粛清される事となるテシオだ。
コニーの主人だが、ファミリービジネスに加えてもらえず、心の内に不満を抱えている事を敵方に見抜かれ利用され、コニーには暴力をふるい、コニーの兄ソニーには痛めつけられ、ファミリーを裏切りソニーが死ぬ原因を作り、最終的にはマイケルに粛清されるカルロは...このシーンではソニーの友人として、パーティーに幸せそうに加わっている。
ヴィトーに愛されつつも、短気で短絡的な思考から、ドンの器としては今一つの評価だったソニーは、道路の料金所でマシンガンで蜂の巣にされて死ぬ。
マイケルが自らの意思で徴兵される事を選んだ事を、家族の中で唯一〝お前の事を誇りに思う〟と認めてくれたフレドは、あろう事か、ドンになったマイケルの手によって湖上で射殺される。
そしてファミリーを守ろうとするあまり、多くの身内を失い、手にもかけ、憔悴しきってラストでは沈痛な表情でベンチに腰掛けるマイケル。
このドンの誕生会のシーンをラスト間際に差し込む事で、ゴッドファーザーpart2は一作目をも越える圧巻のエンディングになったと思っている。
前へ次へ