#武田作十郎
「苦節」と聞くと、2000年の日本ダービーを思い出すんです。
河内洋さんが、苦節27年めにして臨んだ一戦。
アグネスレディー、アグネスフローラ、祖母、母の手綱を取り、その子供アグネスフライトで挑んだダービー制覇。
ライバルは、同じ武田作十郎調教師の門下であった、弟弟子である武豊の駆る皐月賞馬、エアシャカールでした。
最後の直線、衰えぬ末脚で粘り込みを図るエアシャカールに、外から豪快な追い込みで並ぶアグネスフライト。
私は、兄弟子の初ダービー制覇を目前に、既に称号を手に入れている弟弟子は、心持ちにでも手綱が緩むのではないか、と考えたりもしましたが、武豊騎手は、容赦なく馬体をぶつけんがばかりに合わせて行き、壮絶な叩き合いとなりました。
ゴールはハナ差。
アグネスフライトが、火が出んかの接戦を制しました。
河内洋さんの初の戴冠に華を添えたのは、紛れもなく、本気で潰しにかかった、武豊さんの騎乗だったんです。
苦節27年も、兄弟弟子も、勝負の前では無意味であるということを、まざまざと見せつけてくれました。
今見返しても、「ユタカ、血も涙もないな 笑」なんて毒づきながらも、プロフェッショナル同士の熱い熱い一戦に、手に汗を握ってしまうんです。
( 。・_・。 ) 🏇
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