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久我 雄三

マイ読書録 ■ 「お金2.0」(幻冬舎)   佐藤航陽(さとう かつあき) 「経済」はシステムを作るために中央集権的になって行ったこれまでとは違い、全ての個々人がネットでつながり、クラウドで共有する事によって、全く逆の「分散化」が生まれ始めており、その動きは止まりそうにない。乗り遅れるととんでもないことになりそうな焦燥感がこみ上げてくる一冊。 「自動化」と「分散化」が混ざるときに起きる「自立分散」が多くの産業モデルを覆す。「資本主義から価値主義へ」「経済と政治、宗教の境界線がなくなる」など、飛び抜けた発言なのに、超絶納得いってしまうのが、良い意味で怖い。 <所感> 「お金」というあまりにも大きすぎる概念について、書いているのに、簡潔に、明快に説明してくれている一冊。 教授など研究者が書きそうな本を、実業家が、しかも30代前半で書き上げていることが、良い意味で恐ろしい。 なにより、「経済」を「脳」や「自然」とリンクさせている点、途中でダ・ヴィンチは多才だった、というより「全て同じ者に見えていた」という仮説、など飛び出していたが、佐藤さんこそ、同じ境地に行き着いてるのではないか、という気さえする。 別件で、脳の仕組みを調べていた…とか、佐藤さんの中から色んな見識が沸き上がって来ているのがひしひしと感じられる。 こういう人の本を作り上げるのは、箕輪さんも編集者冥利につきるだろうな… <メモ> ・今の中央銀行が本格的に普及したのもたかだか100年前。100年後ビットコインやブロックチュエーンが主流になっててもおかしくない ・ 世界の上位80人の所得と下位35億人の所得がほぼ同じ ・ 発展する経済システムの5要素  ①インセンティブ、②リアルタイム、③不確実性、④ヒエラルキー、⑤コミュニケーション ・ 経済に持続性をもたらす二つの要素:①寿命 ②共同幻想 ・ 現代ではお金以外の欲求が高まっている ・ 人が入れ替わっても、組織の存在意義を示す情報=ビジョンが重要 ・ テクノロジーの発展を見る時は「点」ではなく「線」で見るとつながる ・ 「経済」は選べばいい

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久我雄三 「頭のメモ」と「心のノート」
トーク情報
  • 久我 雄三
    久我 雄三
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    『暗殺』 柴田哲孝
       

    「この物語はフィクションである。」

    たったこの1行で ”自由の翼” を手に入れた作者が
    内に秘めたすべてを解き放ち、思いのままに飛び回って書き上げた…

    タイトルの重々しさとは裏腹に、そんな解放感と疾走感で、あっという間に一気読みした。そして圧倒的な納得感。
    あの事件に関してもやついていたことへの「解」と「末恐ろしさ」を存分に味わえる、とんでもなく凄い1冊だった。

    この1冊で、今後の人生の中で、世の中の見え方、ニュースの受け止め方がひっくり返る人も少なくないと思う。

    読み終えたときの「凄い本書いたな…」という衝撃がすさまじい分、冒頭の1行の存在の大きさをまざまざと実感。

    これ、読まないと人生損する。とマジで思った。

  • 久我 雄三
    久我 雄三

    もったいないお言葉☺️
    ニュースを扱っていた身としても、とても考えさせられる本でした。

    何よりイチ本好きとして最高に楽しませて頂きました!

  • 久我 雄三
    見城徹見城徹

    「ちひさな群への挨拶」 吉本隆明

    ぼくはでてゆく
    冬の圧力の真むかうへ
    ひとりつきりで耐えられないから
    たくさんのひとと手をつなぐといふのは嘘だから
    ひとりつきりで抗争できないから
    たくさんのひとと手をつなぐといふのは卑怯だから
    ぼくはでてゆく
    すべての時刻がむかうかはに加担しても
    ぼくたちがしはらつたものを
    ずつと以前のぶんまでとりかへすために
    すでにいらんくなつたものはそれを思ひしらせるために
    ちひさなやさしい群よ
    みんなは思ひ出のひとつひとつだ
    ぼくはでてゆく
    嫌悪のひとつひとつに出遇ふために
    ぼくはでてゆく
    無数の敵のだまん中へ
    ぼくはつかれてゐる
    がぼくの瞋りは無尽蔵だ

    ぼくの孤独はほとんど極限に耐えられる
    ぼくの肉体はほとんど苛酷に耐えられる
    ぼくがたふれたらひとつの直接性がたふれる
    もたれあふことをきらつた反抗がたふれる
    ぼくがたふれたら同胞はぼくの屍体を
    湿つた忍従の穴へ埋めるにきまつてゐる
    ぼくがたふれたら収奪者は勢ひをもりかへす

    だから ちひさなやさしい群よ
    みんなのひとつひとつの貌よ
    さやうなら

  • 久我 雄三
    久我 雄三
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    「ぼくのお日さま」
    監督・撮影・脚本・編集 奥山大史

    繊細で淡くて、温かくて、切ない。そして小さな勇気が残るとても素晴らしい映画だった。

    どこか塞がったように感じる日常の中に芽生えた何気ない気づきと、そこから始まるさりげない一歩。その一歩が、閉じていた日々に光を差し込ませ、いつの間にか明るい毎日に変えていく。

    逆もまた然り。ちょっとした食い違いと違和感が、瓦解を生んでしまうこともある。
    だけど、止まっていた時には生まれなかった、前に進んだり後退したりしたときに生まれた心の動きと残ったかけらが、また新たな一歩を踏み出す後押しになって、自分の世界が変わるきっかけにつながっていく。

    世界が変わるって何てことないきっかけかもしれない。そう感じさせてくれる映画でした。

    そう考えると残ったのは、小さな勇気ではなく、大きな勇気かもしれないなー。

  • 久我 雄三
    久我 雄三

    この映画を教えて頂いたのも見城さん。
    感謝しかありません!ありがとうございます!

    まだまだ勉強が足りないな、と実感。