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外山大輔(トヤマダイスケ)

SAYAKA SONIC参戦。ついにこの日が来てしまった。おそらく最後の劇場公演には行けないので実質これが自分が目撃できる彼女のグループとしての最後のステージになる。 最後の大舞台での彼女が練りに練ったであろうセットリスト。NMB初のオリジナル公演「ここにだって天使はいる」の楽曲「初めての星」からスタート。NMBへの思い出だけでなく敬意や感謝が感じられた選曲。そして2曲目は「転がる石になれ」。きっとチームKを兼任していた経験からも、AKB48グループへの想いが込められていた冒頭の2曲だった。ここからシングル曲が続き、その後もチームKの楽曲が続いた。途中バンドを引き連れてパフォーマンスをし、そしてついに山本彩プロデュースしたNMB48研究生公演の新曲「夢は逃げない」を披露した。ここでそのパフォーマンスを観てハッとした。 それまでの山本彩の動きと明らかに違う、さらにキレのあるパフォーマンス。これは最後に後輩たちに本当の意味での背中を見せていたんだ、と。「これが私のしてあげられる最後の贈り物だよ」、そんなメッセージを彼女はパフォーマンスに込めて伝えているように僕には写った。個人的には卒業生との再会&歌唱や、NMBらしい小ネタなど、全体的に見て見せ場が多くとても楽しめたコンサートだったが、今後のグループを左右するような、そんな永遠の一瞬のようなものを感じずにはいられなかったのがこの「夢は逃げない」のパフォーマンスだった。個人的なハイライトだった。 色々な想いがあり、所々で涙を見せていた山本彩にはそのマインド的に「ようやく背負ってた重いリュックを降ろせるわ」というようなどこか安堵感のようなものも感じた。1期生はじめその他の卒業生と対峙した瞬間も「やっとそっち側に行けるわ」というどこか朗らかな表情をしているようにも思えた。それは裏返せば、残される後輩たちが育ってきたこともあるのだろう。もう任せられるわ、と。 今までのNMBを振り返り、後輩に託し、そして今の、これからのNMBを見せる。本編最後の楽曲「ずっとずっと」。それにはそんなメッセージが込められていたのではないか、と思う。 アイドルとしての山本彩はあと少し。でもアーティスト山本彩はこれからまだまだ続くと思う。自分も音楽を続けていけばきっとまたどこかで会えるだろう。 今日の涙は、寂しさや悲しみの涙ではない。きっと未来への約束の涙なんだと。

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外山大輔のトーク
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