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ディディエ・メラ

段々と、昼が短く夜が長くなって来る。夏から秋への移り変わるこの時期は、おそらく私が一年の中で一番好きなシーズンだ。 夏でも秋でも春でも冬でもない、程好い中庸さに心のこわばりが解け、酷暑の疲労も緩和する。 珍しくJ-popsを聴いている。柿原朱美さんの昔のトラック。 進化の途を少し間違うと、それは進化と言うより崩壊へと向かって行く。必ずしもお洒落に振る舞うことが進化とは言えず、むしろ初々しい野暮ったさがその人のチャームポイントだったりもする。 デビュー当時の松田聖子がそうであったように、ある時期から「イケてる永遠のアイドル」を強く意識し始めた頃から彼女はその進化の途を転がり落ち始めたのではないか‥とも思う。   色々な思考が巡り始める九月の始まりは、私にとって、私の季節の始まりでもあるように思う。 これは毎年の、私ひとりの祭祀のように訪れる儀式の時。そこで私は禊を落としけじめを付け、自らの中の逞しさと度胸を一度脱ぎ捨てリセットする。 そして溜まっていた「要らなくなった諸々」をそっと断捨離して、次へと進んで行く‥。   その儀式の最中の私は時折強く落ち込み、マイナス思考に陥る時もあるけれど、それは治療の為の投薬の時間に等しく、そう遠くない未来時間に必ず立ち上がることが約束された静寂の時を私はここで味わい尽くすのだ。   5. Sep. 2016 3:02 (JST)   -- New Essay 『ひこうき雲が消えるまで』 https://note.mu/didiermerah/n/n71ff2df1e06e 再びいつもの月曜日。ブルーマンデー‥な真夜中のベッドルームにて☆ Tag: #エッセイ #手記

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