ジョージのトーク
トーク情報ジョージ ジョージジョージ 今朝思い出した「奇跡」について書こうと思う。
2016年の3月
六本木をふらついていると、1人のウクライナ人と出会った。
ヘザーグラハム似の美女で、「ドラッグストアカウボーイ」の頃のヘザーによく似ていた。
一緒に食事をしてからビリヤードに行こうとなり、ビールを飲みながら楽しんだ。
「私に買ったら今夜抱いても良いよ」的な言葉を英語で言ってくるシャレた女だった。
けど、彼女とじっくり話していると事態は深刻だった。
六本木の高級売春婦として明日から働くと言うのだ。
(弟の写真まで見せられた)
僕は「そんなあ、それで良いの?」と尋ねたが彼女は涙ぐむ笑顔の中で「それで良い」と言った。
僕の「助けなきゃ」という安い正義病はこの時は発動しなかった。
闇ブローカーもいるだろうし、僕にはパートナーもいたし、そんな事すべきじゃ無いと妙に冷静だった。
麻布十番にあった彼女のアパートに送り、僕も帰った。
それから何回か電話が来て、たまに話した。
でも、会う事はなかった。
半年後
目黒に住んでいた僕は、夕方、駒沢通り沿いにあるナチュラルローソンに向かった。
信号が青に変わった瞬間、目の前に停車している車から誰かが手を振っている。
覗いてみると六本木の彼女だった。
ゼスチャーで何かを訴えてくる。
飛行機でこれから国に帰る的なゼスチャーと受け取れた。
きっと彼女は「仕事」を果たし、帰ることが出来たんだと思う。
しかしあの瞬間、彼女と再会する正確な確率を誰かに依頼して教えて貰えたなら、どれくらいの可能性だと言うのだろう。
奇跡的な確率だったと思う。
そして、
もう二度と会わないだろし、会わなくて良いと思う。






