↑ 私は会見の映像を全編見ていないし、小室さんの音楽活動にもとくに関心はなかったクチだけれど、今回の件ではもう日本のメディアは自分たちの存在意義を見失っているなという思いを強くしている。小室さんの真意や言葉が訳わからんのはそのとおりなんだけど、妻が、高次脳機能障害にかかって子供にかえっていく、その様子を見続ける７年間の日々を想像したら、よくもあんな吊し上げの質問できるなあと私は思ってしまう。それが社会にどんな害悪もたらしたのよ、と。ましてや、ワイドショーの司会・出演者たちが寄ってたかって、自分だって不倫経験大アリな人たちが、エラそうに「大人の言うことじゃない」だの「介護を言い訳にするな」だのと「ご立派」なこと言える神経のほうが、私には理解できない。いやだなあ、日本のこういうところ。 ちなみに、日本では、障害児を抱える夫婦は、健常児を抱える夫婦よりはるかに離婚率が高い。血の繋がった我が子であっても、障害児を看るという境遇からは逃げ出したいと思う男が多いということ。まあ、それもわからなくはない。だけど、こういうデータから考えても、小室さんはよくやっているんだと思うのよ。今回のことに、医療関係者のほうから同情的な声が多いことを見ても、そうなんだろうなと私は推測する。 年老いた自分の親がボケてしまって、それを看るのも辛いのに、自分の最愛の妻が若くして何もわからなくなっていくのを見ることがどれほど、絶望感に包まれた毎日か。今回の「不倫」がどこかの議員のギラギラした男女関係と同じものだとはとても思えない。疲れていた、と言う小室さんが、つかの間、自分の境遇をわかってくれる女性との時間を楽しんだからって、そんなに責められることなんだろうかねえ。 そしてもう一つ、小室さんが今でも音楽プロデューサーとして絶頂期の状態だったら、テレビの人たち、こんなに責め立てますか？　と聞きたいね。ワイドショーはつねに「水に落ちた犬を叩く」ことばかりしたがる。テレビの力、もっと有意義なところに使えませんかねえ。