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リリーフランキーが「読んでも解らない本だけど、買いたい気持ちが一番文化的だ」って言っていた。 これって積読の事を言っているんだけど、全くもって同意。 見聞きした情報に興味を持ち、それについて調べているうちに引き込まれ、どうしても読みたい、若しくは観たい気持ちが膨らんで映画館や書店に行く。 この一連の思考の流れを文化的と説いている。 クラウディア・カルディナーレもブリジット・バルドーも「綺麗な人だなぁ」が始まりで、「綺麗な人が動く」のが観たいという欲求が高まって観たって訳。 しかし今では『山猫』の配信はなく、DVDも中古しか見当たらないし、Bバルドー出演作に関しては『軽蔑』以外観ることさえ難しい。 動くカルディナーレ(アンジェリカ)が舞踏会に現れた時の妖艶さに度肝を抜れた10代。 時代とはいえ、名作に触れられる機会が減った事がとても残念。

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    配信も近所のレンタルにもなかったので購入。
    古いものなので字幕や映像が不鮮明だけれど、調度品も衣装も全て本物を観れる喜びと、シチリアの景色、各俳優の名演、ニーロの劇伴など、どれをとっても半端ないので気にならない。

    大地主である山猫と、新興勢力の山犬が社交界に仲間入りする機会となる圧巻の舞踏会

    サリーナ侯爵が死を感じながら踊る場面
    全てを理解した人間の諦念
    貴族の終焉を佇まいだけで表現したようなラストのランカスターの後ろ姿


    今度の三連休にはイタリア統一戦争(まぁネットですが…)を勉強し直して、再度鑑賞しようと思う。

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    バート・ランカスターが終始笑っている反面、クーパーは険しい表情を崩さない。

    どう見ても貴族出身に見えない夫人や、出癖の悪い女性反乱軍兵士など、暑苦しいメキシコの雰囲気に華を添えている

    こんなに面白い娯楽作品も配信なし

    やれやれ。。

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    とにかく映像に魅せられました。

    本作はファシズムが台頭してきたイタリアが舞台。
    マルチェロがトラウマからの脱却に選択したのはファシズム党への加入でした
    今で言う「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」など、自分達に都合の良い情報だけの世界で暮らすマルチェロ

    『極度の忘我とは極度の期待に他ならない』
    【悪の華】の一文のように、自分の人生を社会が「正常」だと認めるその日まで、ファシストとして活動しながら、ただひたすらその到来を待つマルチェロ

    そして第二次世界大戦の末期
    茶番に加担した人間に対し、空虚な現実を突きつける非情さに息を呑む

    孤独を愛する人間だけが人生の舵を取れる事を、若干30歳のベリトリッチ監督が魅惑的な映像で紡ぐ本作

    今観るべきヨーロッパ映画は?と聞かれれば、僕なら迷わずこの作品を推します。

    ※ある方のSNSに触発されて再鑑賞しました。

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    音楽を語る事の難しさは、映画や小説の感想を述べるどころではない。
    聴いている間の沈黙や、聴き終えた後の感動を言語化するのは至難の業だ。

    そこで【タクシードライバー】のメインテーマです。
    どこに居ようが、これが聴こえただけで一瞬で夜のNY、とりわけ裏通りの冷ややかな風景を思い出す。

    ベトナム上がりのトラビス
    アメリカに戻り、タクシー運転手の職にありつけた。
    ベトナムを知る人間は、でっち上げの孤独を語る人達とは違い、最後まで内面を曝け出さない。

    そんなキャラクターの心情を、このメインテーマは音で伝えてくれます。
    サントラは大袈裟でなければないほど、映像の付属品として確立し、相互作用するものです。

    https://youtu.be/rU30e1oeV7k?si=td5Nn1cJJG2TufFl

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    話題の【ストリート・キングダム】
    久しぶりに劇場で観たいと思える邦画だったので、初日レイトショーに行ってきました。

    そこら辺に散らばっていた小さなエネルギーが集まってくる前半と、これからって時に不祥事が原因で分解する後半の高低差が心地良い。

    まぁ実のところ既にピストルズがロンドンでやっていた事に似ている。
    ピストルズはマルコムとヴィヴィアンというスポンサー、というか詐欺師がいたからツアーも出来たしレコードも出せたが、シドの逮捕とロットンの解雇で呆気なく終わる。
    洋の東西を問わず、インディペンデントでやりたい事だけをやり続けられる無敵モードなんて儚いもの。
    しかし、メジャーと自主製作を往来しながら、やりたい事を貫く人もいるのも確かだ。

    周期的に訪れる昭和カルチャーブームの一つとして捉える向きあるけれど、脚本のクドカンは懐古する薄っぺらい言説に強烈なカウンターパンチを食らわしてきます。
    貴方達が語る「共通の過去」は、そんなに良いものでしたか?と。

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    先日観た爆弾テロの映画
    小道具と伏線が効いていて、日本映画では久しぶりにスリルを感じる作品に出会えました。

    サスペンス映画は犯罪がテーマですが、大きな音や刺激的なシーンに溺れず、いかにスリルを感じさせられるかが監督の手腕なのに、残酷さがエスカレートしていく作品は観ていくうちに興醒めする。
    つまり、映像技術に頼り過ぎてミステリー精神がないものはつまらない。

    これは派手な爆破シーンもあるが、ミステリー精神を理解したハッタリが底にある役者二人の取り調べ室での攻防が見もの。
    偽物の狂気の謎が次第に露わになる際の駆引きは白眉でした。

    また、冒頭のタイトルロールは『セブン』、取り調べ室のシーンは『ユージュアル・サスペクツ』へのオマージュだろうが、監督が「ただ楽しいから」やってる、又は、「やりたいからやってる」事が解る。
    要するに、誰かに届けたいという傲慢さとの違いを認識しているって事なんでしょうね。

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    「昔、仲間がいて、そいつが死んだ時に」
    探偵物語は最終回だけテイストが違うが、その他は優作と成田三樹夫とゲストの遊びを観ている様なもの。
    ただ、この「遊び」は社会の隅っこで逞しく生きるアウトローにフォーカスを当てているので、ハッピーエンドとは程遠い終わり方が殆どだ。
    個人的にはホーン・ユキと水谷豊が出演した回が印象に残っています。
    特にホーン・ユキのファムファタールな演技は、「可愛い悪魔」のバルドーを彷彿させる。

    放送禁止用語の洪水にノーヘルのバイク走行は当たり前
    新宿駅の撮影はエキストラなしでゲリラ的に行っているからか、一般人がカメラを見ながら避けているシーンも多く見られる。

    昭和の街並みを観るのもいいし、愛おしい脇役陣の工藤チャンとの絡みを見るのもいい。
    行儀のいい現代のドラマでは味わえない、粗野で切ない探偵モノ。

    あっ、ハナ肇と松田美由紀の回も良かったなぁ。

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    ディカプリオ演じる元革命家のボブ
    彼の中で闘争はとっくに終わっていて、今では子育てに奔走しながら森の奥で暮らすアル中のダメ親父。
    しかし、ある事件をきっかけに軍隊から追われるハメになる。

    現役軍人のロック・ジョーは力ずくで過去を清算しようとし、元革命家は自己反省の為に隠遁生活を送りながら、マリファナと酒の日々を送る。
    ボブがどうやって生活費を稼いでいるのかが不思議だけど、まぁその辺りはスルーします。。
    この『ワン・バトル・アフター・アナザー』の面白みは、権威の象徴であるエリート軍人より、頼りない父親像ながら現代的感覚は寧ろボブの方に備わっているという皮肉が、シリアスなテーマながら完成度の高い娯楽作品の肝になっているという点ですかね。

    ディカプリオはスコセッシより、PTアンダーソンやタランティーノと組んでいる方がいいかも。
    前作の『キラーズ・オブ〜』も観たけれど、今作の方がずっといい。
    『暗殺の森』や『イル・ポスティーノ』のセンチメンタルな結末とは違い、髪の薄い小太りのディカプリオだから、革命家の成れの果てをユーモアと悲哀で表現する事に成功したのかもと思うから。