とはいえ、ドーピングはさておき、ネリ選手がとても強くて上手い選手であることには変わりないんです。 「パンテーラ」の異名のごとき、攻撃の端緒となる伸びに伸びてくる初弾のストレートを山中選手がどういなし、どう捌けるかで、戦況が決まってくるでしょう。 出来なければ、前回と同じくハリケーンのような回転の猛打の連撃に晒されて、悲しい結末が待っています。 山中選手側の攻撃の手は、良くも悪くもずっと同じです。 変えるべくもない「神の左」。 「神」の距離で「左」を当てるのみ。 実にシンプルです。 フットワークと距離の取り方が試合の肝なのは、モハメド・アリも、マイク・タイソンも、長谷川穂積も、内山高志も、井上尚弥も、ルイス・ネリも、山中慎介も同じです。 飛び込んでくる、同じサウスポーの相手に、いかに自分の距離で戦いきれるか。 山中式ボクシングの真骨頂を、是非とも観せて欲しいんです。 ( ｡･_･｡ )」