絶対に買います、原作本。 全ての創作は、思考を概念にして、言語化することからしかはじまらない。言葉にして伝えることで、誰かの理解や誤解、曲解を経て彩られ、映像作品やドラマになってゆく。手垢がつく、というと語弊がありまくるが、たった一人の思考に、たくさんの人々の思考が重なり、絡み、縒り合わさって、メディアへとなっていく。 その原点である本に携わる人は強い。ドラマツルギーの端緒にすぐにコンタクトでき、踏み出す一歩めを導ける。出版社は創作の原点の具体化を、商品化という形で密接に係る、素敵な仕事です。本が無くなるということは、思考が無くなる、概念が無くなる、創作がなくなる、ということです。人は考えなくなる。人を人間たらしめるものが失われる。 見城徹は速い。 速すぎて、目眩がするほどだ。 映画を観た話を755に上げてから、まだ三日と経っていないのに、もう出版が決定して、原作者や出演者と会合している。 『２０歳のソウル』、『奇跡のバックホーム』『栄光のバックホーム』、そして『今日も明日も負け犬』。見城さんの新しい青春がはじまる。ノスタルジーや思い出ではない、「今」の青春を走り出す瞬間。原作本を読むことでしか追いつけない。