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「J」延江浩を著 幻冬舎を読んだ
読み重ねるたびに、これは真実ではないかと裏付ける記憶が思い起こされる。
ネタバレになってしまうので、詳しい引用は避けたいが少しだけ。
出会いは、J85歳、男37歳。
現実の話、Jは86歳の時にケータイ小説を「ぱーぷる」というペンネームで書いている。人気作家Jの本名を隠しても売れたとか。
性描写は、村上春樹の「ノルウェーの森」を彷彿させた。
ここは、さすがにフィクションだろう。
中でも、安保闘争の描写が、リズミカルで作家の思いが詰まっているようで楽しかった。
村上春樹のノルウェーの森の、あの描写を彷彿とさせた。
「出家しても下半身を断つことができない」
という一文には、笑った。
晴美時代に、三島由紀夫との往復書簡、遠藤周作との仲。
いったい、どんな方だったのだろう。
以前、見城さんが、紹介して頂いた「山村美紗」さんを題材にした小説に匹敵する面白さだ。
この「J」という小説を読み始めたときは、文体が単調だったので読みにくかった。
しかし、読み重ねる度に、自分の記憶を刺激する単語が、僕だけの読書体験に誘ってくれた。
見城さん、ご紹介ありがとうございました。
「裁判官の爆笑お言葉集」を読みましたが、感想を書けずじまいでした。
法律はデジタル。二項対立の組み合わせ 。
要件、効果の要件を満たすこと。
というシンプルな表現にハッとしました。
それ故に、裁判官のアナログな人情談話がクローズアップされるのだと。
その世界全体を抽象的にシンプルに捉えて、その対立概念を面白可笑しく書くとこういう本が出来るんですね。
読解力がなく、本質を突く感想文が書けませんが、いつも本の紹介ありがとうございます。
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