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見城徹のトーク
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  • 見城徹
    オジトモオジトモ

    のび太かと言われるほど寝付きの良い私がその日だけはなかなか眠れなかった。ちょうど1年前の6月22日、正確には日付を跨いだ23日午前3時過ぎ。妻が服用している睡眠導入剤で無理矢理寝ようかとも考えたが、明日も仕事が早いので起きられないといけないので使用しなかったが、結局朝まで一睡も出来なかった。

    この数日前にあるお方から連絡があった。23日食事しようと考えてます、都合どうですか。またスケジュールは出すので無理しなくても大丈夫ですと。まさかのお誘いだった。日本の名だたる社長や企業家が尊敬し総理大臣とも会食し、あらゆる業界でとても有名なお方だ。

    そんなお方と755で繋がることが出来て、いつかご一緒出来たら嬉しいなと漠然と考えていたが、まさか私のような凡人に本当にお誘いが来るなんて信じられなかった。もちろん是非行かせてくださいとお伝えした。こんな機会ニ度と無いかも知れないので断る理由などない。それからは当日までの数日はなんだかフワフワした地に足がつかない様な日々を過ごし、約束の日を迎えた。

    一睡もしていないはずなのに何故か頭は冴え、自分でも変なテンションだというのがよく解る。朝からいつも以上の速さで仕事をこなし指定されたお店に向かった。代官山にあるビストロ白樺。牛乳ラーメンが特に美味しいという隠れた名店だ。約束の1時間前に到着してしまい、店の前で落ち着かない時を過ごす。徐々に会に誘われたメンバーが集まり、色々話すが一様に落ち着かない様子だ。

    「いらっしゃいました!」誰かが叫ぶ。その直後黒塗りのアルファードが店の前で停まる。緊張はピークに達し、ついにそのお方が後部座席から姿を現した。写真やテレビで拝見するより遥かに大きく感じ、その威厳と迫力に圧倒された。2、3歩後退りしたかもしれない。挨拶もそぞろに店内に入りカウンターに座り始めたが、なんと私は左隣に指定していただいた。あの有名なお方と今一番近くにいる。ホリエモンと直接話すことが出来る10万円のプレミアム寿司会でさえ既に何十回も開催されるほど人気なので、このお方ならもっと払ってでもご一緒したいという人は沢山いるだろう。言い方は悪いがそれがなんとタダでご一緒させていただける。そんな事を思いつつ何気なく見た左手首には数千万はするであろう腕時計が輝いていた。そんな腕時計でさえ脇役にしてしまうほどのオーラがあった。

    開口一番「社長室のセラーにあったワインを適当に持って来たからこんなのしかなかった」とおっしゃったが並べられたワインはドーヴネにラフォン、コシュデュリにシャトーマルゴーとどれも超一級のワインばかりだ。私は長年のワイン経験から大凡の値段と入手困難度が解ってしまうだけに、開いた口が塞がらない。安い軽自動車なら買えるんじゃないかと思われるワイン達の中から「ドーヴネのグッドドールから開けようと思うんだけど、オジトモどう思う?」と聞かれた。僭越ながらまさにそう思っていた所なので心が見透かされた様で驚いた。もちろん白ワインの最高峰に相応しい素晴らしい味だった。そこから素晴らしい料理の数々とディープな会話に世界一幸せな時間を過ごした。食事の最後にサインや写真撮影にも気さくに応じていただき、肩を抱いていただいた時は天にも昇る心地だった。

    ワインも食事もそのお方が全て負担してくださりあっという間にお開きになった。車が見えなくなるまでお見送りすると一気に緊張が解れ脱力した。今までの数十年の人生で最高の緊張と興奮が交錯した数時間だった。

    それから今日までに何度もお会いする機会に恵まれ、時にはガツンと叱らたり、褒められて有頂天になったりと色々あったが、ついにはあの憧れの雑誌GOETHEにまで載せていただいた。相手に対して深い関心と愛情を持って偉い人も凡人も平等に接してくださる。にわかに信じられないが本当にこんな人が世の中に存在するのだ。

    1年前にはとても考えられない様な事が現実に起きている。叱られながらも必死に食らいついていけば必ず今まで見えなかった何かが見えてきて人生が変わるだろう。

    【見城徹社長】
    とてもチャーミングで曲がった事を嫌い、70歳を過ぎてもますます男の色気と熱量を発し続ける偉大なる社長に敬意を表し、初めてお会いさせていただいてちょうど1年記念(勝手にそう思ってる自分の)を祝いたいです。いつもありがとうございます。

  • 見城徹
    見城徹

    ↑ 突然のアップ。こんな風に想ってくれていたんだとびっくりした。オジトモのワイン愛と知識は凄い。一度、一緒にワインを飲みたいと機会を探していた。この時は柴田新介、中川剛、MiRAIが一緒だった。皆んな755で深まった仲だ。これからも楽しくやりましょう。

  • 見城徹
    見城徹

    オジトモの長い文章を初めて読んだけど、中々の書き手である。オジトモの息遣いが聴こえて来るようだ。こっちの胸にずっしりと響く。ワインに熱狂した日々がオジトモの表現力を鍛えた気がする。素敵な2021年6月22日の夜だ。