見城徹見城徹2020年05月29日 10:06名作[月山]を書いた森敦さんを思い出す。随分と可愛がってもらった。22歳の時[酩酊船]で突如文壇に現れた早熟の天才。放浪生活を続け、62歳で[月山]にて芥川賞受賞。静かな無頼の人だった。市ヶ谷のお宅に伺って、檀一雄や小島信夫の話をよく聞いた。芥川賞受賞後に縁組した養女と2人暮らし。不思議で素敵な晩年だった。
見城徹6時間前見城徹見城徹窓を開けると風が冷んやりとして気持ちがいい。木々が光を浴びて葉を揺らしている。遥か向こうには青い山々が聳え、空は高く澄んでいる。北国の夏。晴れた日には永遠が見える。宇宙の時は悠久として流れ、止むことはない。僕は宇宙の一部として今この一瞬にここに在る。朽ちて果てるのは万物の定め。永遠の中の一瞬。ここに在ることの奇跡を想う。人生は一夜の夢。100年後から見たら今の僕の悩みなど何ほどでもない。だから、振り切る。だから、この一瞬を狂って生きる。 3031277