SKE版マジすか学園0.7~尾張新風篇/外伝 其の壱
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- やすだ淳甥@M.C.
やすだ淳甥@M.C. マジすか学園0.7~尾張新風編~
外伝 其の壱
エピソード0:別れのステーション
…………
出羅馬路女学園中等部の
卒業式を終えた
ある日のこと…
闇を抱えすぎ、少しずつ心や体の調子に変化を感じていたゲキカラ(玲奈:中等部3年)
珠理奈(中等部3年):本当に行ってしまうんだね。
ゲキカラ:あぁ。このままだと…
もう自分が 自分でなくなる… そんな気がする。
そうなる前に、珠理奈… この地をあんたに託して、わたしは行くよ。ゴメンね。
珠理奈、必ずこの地を 日本のてっぺんにして。
珠理奈:あぁ、約束する。
駅へと向かう二人…
駅近くの路地…
他校の生徒大勢に絡まれる…
でら女中等部の制服を着た少女
ララ(後藤楽:中等部1年)
他校の生徒:これが春からのでら女中等部の真ん中かよ!笑
2年が真ん中になるなんて… でら女の未来も終わったね!笑
ララ:珠理奈さんの卒業で… これからの中等部は私が背負うんだ!
文句は言わせない!全てなぎ倒してやる!!かかってこいよ!!
…遠くから眺める珠理奈とゲキカラ
ゲキカラ:いい目をしてる。昔の珠理奈に… そっくりだね(笑)
……
ただ… 相手が多すぎた…
3分の1くらいは何とか倒せたものの限界が近づくララ…
珠理奈:どうする?
ゲキカラ:最後の仕事… してくるよ。
群れに近づくゲキカラ…
そして、その後ろにつづく珠理奈
他校の生徒がふたりに気付き…
おののく…
ゲキカラはララに近づいてゆく…
そして、振り返り珠理奈に声をかける
ゲキカラ:ねぇ、珠理奈… 明日になると、もう私は珠理奈の記憶さえもなくなってしまうかもしれない。
でも、それを悲しまないでほしい。
………そう言うとララに近づく
側に落としていた生徒手帳を拾う
ゲキカラ:楽々(ララ)… いい名前だ。
でも、ララ… 苦しんでるね。
今のあなたの目には、悩みや哀しみ、不安…
そしてやり場のない怒りや憤りしか感じない。
でもね、その素敵な名前の通り…
自分らしく楽しみながら生きて。
あなたが 背負う闇を… 私が最期に全て 抱えてあげるから。
…そう言うとララを抱き締めるゲキカラ
そして、ララの耳元で囁く…
ゲキカラ:いい、ララ… 今はまだ かもしれない。
でもいつか… いつか必ず… 珠理奈の横に立つことが相応しい。そんな人になって。
あなたが珠理奈の側に立って戦うようになった時、その時は珠理奈と一緒にこの地をてっぺんに…
天下を取ると約束してくれるかい?
……ただ言葉に耳を傾けるだけ… 動けないララ
既に立っているのがやっとであった
…そして、ゲキカラはララを放す
珠理奈:……どうする?
ゲキカラ:最後は… 最後は…
私、ひとり で… やるよ。
そう口にすると他校の生徒に向かっていくゲキカラ…
その戦いは… 今までのゲキカラの姿とは違う
もはや狂気だった
「ねぇ…… 怒ってる? 自分達の獲物をヤれなくて… 怒ってるんだ(笑)」
ななめ後ろに並んで立つ
珠理奈とララ…
でら女として最後の戦いをする
ゲキカラ…
その姿を並んで見つめていた。
………
すべてが終わり… 駅のホーム…
意識がもうろうとする中、ゲキカラが口を開く…
ゲキカラ:……珠理奈、約束して。
例え私がこの地を離れても、
例え私が珠理奈のことを覚えていられなくても…
ワガママかもしれないけど、
少しでも私のことを覚えていてくれたら嬉しい。
それが次の花を咲かす為の太陽だから。
そして、この地を…
必ずてっぺんに… 天下を取って。
珠理奈:あぁ、約束する。
ゲキカラ:私は… ここで一度枯れても…
また新しい自分で、新しい花を咲かせ輝くから。
ここからは……
ひとりで… 行ってくる。
……
そして、見送る二人…
枯葉に包まれた駅のホーム
気づくとそこには…
別れを惜しむかのように
静かに雨が降っていた
…………
そこからおおよそ2年の月日が経ち…
新たな友、アズナと共に…
出羅馬路女学園高等部の門をくぐる姿
ララ:人は… 成長する…
私たちのように。
そして… ここから
必ずこの地を
てっぺんにしてやる!
……何分かの時が流れ
白いパーカーの少女が
門をくぐる
そして…
真ん中を目指す
マジの戦いが
始まる。
……おしまい (いったんのおしまい。)