やすだ淳甥@M.C.やすだ淳甥@M.C.8年前マジすか学園0.7~尾張新風編~外伝 其の壱エピソード0:別れのステーション…………出羅馬路女学園中等部の卒業式を終えたある日のこと…闇を抱えすぎ、少しずつ心や体の調子に変化を感じていたゲキカラ(玲奈:中等部3年)珠理奈(中等部3年):本当に行ってしまうんだね。ゲキカラ:あぁ。このままだと…もう自分が 自分でなくなる… そんな気がする。そうなる前に、珠理奈… この地をあんたに託して、わたしは行くよ。ゴメンね。珠理奈、必ずこの地を 日本のてっぺんにして。珠理奈:あぁ、約束する。駅へと向かう二人…駅近くの路地…他校の生徒大勢に絡まれる…でら女中等部の制服を着た少女ララ(後藤楽:中等部1年)他校の生徒:これが春からのでら女中等部の真ん中かよ!笑2年が真ん中になるなんて… でら女の未来も終わったね!笑ララ:珠理奈さんの卒業で… これからの中等部は私が背負うんだ!文句は言わせない!全てなぎ倒してやる!!かかってこいよ!!…遠くから眺める珠理奈とゲキカラゲキカラ:いい目をしてる。昔の珠理奈に… そっくりだね(笑)……ただ… 相手が多すぎた…3分の1くらいは何とか倒せたものの限界が近づくララ…珠理奈:どうする?ゲキカラ:最後の仕事… してくるよ。群れに近づくゲキカラ…そして、その後ろにつづく珠理奈他校の生徒がふたりに気付き…おののく…ゲキカラはララに近づいてゆく…そして、振り返り珠理奈に声をかけるゲキカラ:ねぇ、珠理奈… 明日になると、もう私は珠理奈の記憶さえもなくなってしまうかもしれない。でも、それを悲しまないでほしい。………そう言うとララに近づく側に落としていた生徒手帳を拾うゲキカラ:楽々(ララ)… いい名前だ。でも、ララ… 苦しんでるね。今のあなたの目には、悩みや哀しみ、不安…そしてやり場のない怒りや憤りしか感じない。でもね、その素敵な名前の通り…自分らしく楽しみながら生きて。あなたが 背負う闇を… 私が最期に全て 抱えてあげるから。…そう言うとララを抱き締めるゲキカラそして、ララの耳元で囁く…ゲキカラ:いい、ララ… 今はまだ かもしれない。でもいつか… いつか必ず… 珠理奈の横に立つことが相応しい。そんな人になって。あなたが珠理奈の側に立って戦うようになった時、その時は珠理奈と一緒にこの地をてっぺんに…天下を取ると約束してくれるかい?……ただ言葉に耳を傾けるだけ… 動けないララ既に立っているのがやっとであった…そして、ゲキカラはララを放す珠理奈:……どうする?ゲキカラ:最後は… 最後は…私、ひとり で… やるよ。そう口にすると他校の生徒に向かっていくゲキカラ…その戦いは… 今までのゲキカラの姿とは違うもはや狂気だった「ねぇ…… 怒ってる? 自分達の獲物をヤれなくて… 怒ってるんだ(笑)」ななめ後ろに並んで立つ珠理奈とララ…でら女として最後の戦いをするゲキカラ…その姿を並んで見つめていた。………すべてが終わり… 駅のホーム…意識がもうろうとする中、ゲキカラが口を開く…ゲキカラ:……珠理奈、約束して。例え私がこの地を離れても、例え私が珠理奈のことを覚えていられなくても…ワガママかもしれないけど、少しでも私のことを覚えていてくれたら嬉しい。それが次の花を咲かす為の太陽だから。そして、この地を… 必ずてっぺんに… 天下を取って。珠理奈:あぁ、約束する。ゲキカラ:私は… ここで一度枯れても…また新しい自分で、新しい花を咲かせ輝くから。ここからは……ひとりで… 行ってくる。……そして、見送る二人…枯葉に包まれた駅のホーム気づくとそこには…別れを惜しむかのように静かに雨が降っていた…………そこからおおよそ2年の月日が経ち…新たな友、アズナと共に…出羅馬路女学園高等部の門をくぐる姿ララ:人は… 成長する…私たちのように。そして… ここから必ずこの地をてっぺんにしてやる!……何分かの時が流れ白いパーカーの少女が門をくぐるそして…真ん中を目指すマジの戦いが始まる。……おしまい (いったんのおしまい。)