うえずのトーク
トーク情報上江洲安成 藤田晋bot藤田晋bot 今週、とある若い起業家と話していたとき
のことです。
「私の友人の起業家が○○○という
スマホサービスを運営しているのですが、」
「あー、知ってるよ」
と私が応えると、
「ええ。こないだ藤田さんがログインしてきたって言ってました」
「え?そんなの見てるの?ちょっと見ただけだよ」
「それで、見つけて即ブロックしたって
言ってました」
「(・_・;)」
私と話していた若い起業家は、
そんな細かいサービスまで藤田さん自身が
使ってるのは偉いですね、
という意味で話してくれたのですが、
私はそのサービスを運営している 起業家に感心しました。
実はそのサービスと競合にもあたる
事業を当社内でも展開しています。
でもその起業家のサービスを使ってみた
のは、決して真似しようと考えた訳では
ありません。
自分たちのサービスをリリースするにあたり、世の中に他にどのようなサービスが
存在するのか知りたかったのです。
何度も言っていることですが、私は
ネットビジネスは最高か最速しかない と
考えているので、世の中の他のサービスの
レベルを知っておく必要があるからです。
それではなぜそのサービスを運営する
起業家に感心したかというと、
何より、日々多数入ってくるユーザーの
ログを見ていたことがすごい。
そして、その中から競合の社長を見つけて 即ブロックするという、ネットサービスは
そんな執着した人間がいるかどうかが、 決定的な違いになるからです。
大企業が起業家の小さいベンチャーに
負けるのはそんな時だと思います。
我々のサービスは随所に覇気が感じられ、
気持ちの入った運用で、
社員が強い当事者意識を持っていると
自負しています。
でも、この起業家はその上を行っている
可能性があります。
我々も負けないように頑張ろうと思いました。上江洲安成 藤田晋bot藤田晋bot 愛読しているD2C本間さんのブログの
最新記事、「光通信という会社 」。
確かに光通信出身者で光通信のことを
悪く言うひとは見たことがないし、
もし「経営者が評価する経営者」
というのがあったら重田会長がNo.1
なのではないかと個人的には思ってます。
このブログの中にあった、
光通信の社訓
一つ、我々は常にロマンと美学を持って行動すべし
一つ、我々は常に謙虚で素直な気持ちを持って行動すべし
一つ、我々は常に全体の調和を考えて行動すべし
一つ、我々は常に真のエネルギーを持って目的の為に純粋な行動を取るべし
一つ、我々は常に不可能の向こうに可能が、あきらめの向こうに成功があることを信じて行動すべし
全部良いことを言ってると思いますが、
私は3つ目の「調和」という言葉が
特に印象に残りました。
頭がいい風な人ほど「調和」を軽視し、
その重大性を理解できていないのでは ないかと感じることがあります。
社会とは、自分以外にもみんなが生活
しているところであり、それぞれの事情や
都合、価値観を抱えて生きています。
論理性、合理性、利便性だけで
割り切れる簡単な世界ではありません。
その人の言ってることが例え本質的で
正しい考えであっても、
それを理解できない人を見下して
いるような態度の人は必ずどこかで
躓いてしまいます。
また、自分の金だからとか、
自分のものだからという理由で、
他人に不快感を与えて平気な人は、
因果応報で、結局はその報いを
受けるのです。
「我々は常に全体の調和を考えて行動すべし」
調和し過ぎて空気のようになって
しまっている人もダメですが、
仕事で何かを成し遂げたいならば、
調和という言葉の意味も理解しなければ
ならないと思います。上江洲安成 藤田晋bot藤田晋bot 今週の日経ビジネス「社長が選ぶ
ベスト社長」の特集で名前を挙げて
頂きました。
私は「人づくり」の面で評価頂けたようです。
もちろんこれは嬉しいのですが、このことである話を思い出しました。
それは私の「後継者」についてです。
先日、とある大企業の次期社長を選ぶ
立場だった人にお会いしました。
私はどのように後継者を選んでいくのか
に興味があったので、尋ねました。
「どのようなプロセスで社長を決めたのですか?」
「候補者は他にも複数いたよ」
「その中でなぜ○○さん(現社長)だったのですか?」
「それは簡単だよ」
「?」
「○○が一番人を育てたからだよ」
私はこの言葉にはっとしました。
最も功績を挙げた人ではなく、
最も人を育てた人にトップを任せる。 良い人材を採用し、育成して、
社員の活力により業績を伸ばせる
ように創り上げてきた我々のような
会社を経営するにあたり、とても
重要な考え方だと思ったからです。
人を育て、その可能性に賭けるという
ことに対する価値観が違うリーダーに
トップが入れ替わってしまえば、
我々の会社の競争力は根本から
揺るぎかねません。
今後、私がどのタイミングで交代し、
その後、誰が社長を選んでいくのか
は現時点では全く分かりません。
でも、創業者からの遺言状というか、
サイバーエージェントの家訓 のようなものとして遺しておくべき
言葉かも知れないと思います。
そのくらいこの会社は、人を育て
伸ばすことで辻褄が合うように
事業内容や人事制度、社風など
全体が設計されているからです。
もちろん、「人を育てた、それだけ」
ではダメですが、絶対条件で
あることは確かだと思います。
自分も忘れないようにブログに
書き残しておきました。上江洲安成 藤田晋bot藤田晋bot 実は昨年末から「憂鬱でなければ仕事じゃない」の続編の製作に取り掛かっています。
往復書簡ではないのですが、見城社長の
原稿が先にどんどんあがってくるので、
とても焦っています。
そして、今回の見城社長は前作を超える
のではないかと感じるほど面白いです。
今回収録される中でも私の好きな言葉、
「絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ」
以前、見城社長の著書にサインをもらった
言葉です。
この言葉を今現在サイバーエージェント 社内に多数いる新規サービスを創っている 人たちに捧げたいと思います。
絶望しきって死ぬのは幸せなことだと思う。
圧倒的に努力し、集中し、持てる力の全て
出し切って、それでも尚ダメだったとするならそれは望み絶たれる絶望です。
それなら悔いを残さず、清々しい気持ちで
自分に対しても誇れると思います。
しかし、やり残したことがあったり、
全力を出し切れなかったり、中途半端に
気が散っていたとしたら、悔いを残すと
同時に、望みも残して諦めもつかず、
死んでも死にきれません。
私も起業した頃は起きている時間は全て
仕事に費やし、友人も彼女も睡眠も食事も
全てを犠牲にして成功に賭けていました。
よく取材を受けて、
「若いのに不安とかはないですか?」
と聞かれるたびに
「これでダメだったとしたら仕方ないと
思えるくらいやってるんで」 と答えていました。
起業した頃は、成功を強く信じて頑張った
と思われがちですが、実際は違います。
失敗しないために、思いつく限りの全て
の努力をやり尽くしていたのです。
現実は成功より失敗する確率のほうが
遥かに高いのを知っていたからです。
それと同じく新サービスを創る際にも
成功より失敗する確率のほうが高いです。
にも関わらず、多くの人は一握りの成功例
を参考にサービスを考え、自分も成功する
と信じ込みます。
それよりも、遥かに多い失敗例のほうにも
目をむけ、厳しい現実を知る必要があります。
そして悔いを残すパターンの多くは致命的な問題の見落としです。
自分たちのサービスをひたすらネガティブ チェックして、その現実から目をそらさず、できる限りの全ての手を尽くしてその日を待つことが大事なのです。
映画の興行成績は初日の入りで大体判る
と聞きますが、ネットサービスもローンチ後1週間も経たずに9割がたは可能性が
あるのかダメなのか判明します。
その時に絶望しきって諦めるしか無かった
としても、持てる力を全て出し尽くして
いればそこから何かを学べるはず。
その日のために、今を熱狂して仕事しましょう。上江洲安成 藤田晋bot藤田晋bot この1週間は自分は山奥に籠ったまま、
かわるがわるメンバーを代えての
合宿週間でした。
ここ数年、毎年この時期に行っていますが、以前と比べて現場の足腰が随分しっかりしたことや、マネジメント陣が頼もしく
なったことで、私も長期的な戦略や
抜本的な解決策を考える時間が結構取れる
ようになりました。
組織は、戦略が優れていることや、
抜本的な解決策を施すことで、
驚くほど効率的になり、生産性があがります。
逆にTOPがそれを怠っていると、
働けど働けど誰も楽にならず、、
という日々が続きます。
だから本当は戦略を練ることや、
問題の本質を考え抜くことに
努力をすべきで、時間も十分割くべきです。
しかし、人間は目の前に大量のルーチンワークを積まれると、その仕事を優先し、
創造的に考えることを止めてしまうという
性質があるそうで、意図的にそういう機会を設けなければ、ずるずると時が過ぎて
いってしまいます。
社長が毎日、多忙な会議やアポや会食に
埋没して、仕事している気になっていたら
社員は困ると思いますが、そういうことです。
経験不足な若い人や、誰にも未知の新しい
分野の場合は、事前に熟慮するのは時間の
無駄だと私は考えてますが、それでも、
「走りながら考える、その考える機会」を
意図的に設置すべきだと思います。
事業はそれ自体が戦略である場合を除けば、ただ走り続けてればゴールできる訳ではありません。
今回の合宿では、西條をサンフランシスコ
から緊急帰国させてまで行った
スマホの戦略会議は大きな成果を得ました。
そして本日午後から、
本部の幹部メンバーがやって来ますが、
私からは方向性と体制を大きく変える
楽しみな提案をするつもりです。上江洲安成 藤田晋bot藤田晋bot 先週末に開催した役員合宿は、わざわざ
沖縄まで行って会議した甲斐あって、
当社の成長を更に加速させそうなものや、
先送りしていた問題を解決するアイデアが
数多く生まれました。
役員合宿もそうなのですが、最近は
脳がへとへとになるような仕事ばかり
予定に詰め込んでいて、アイデアが
出ないブレスト会議の夢を見て、夜中に
目が覚めてそのまま寝れないこともあります。
そのような機会を作って自分を追い込み
アイデアをだし、決断をすることは、
肉体労働を伴ってないにも関わらず
かなりハードで疲れる仕事なのですが、
振り返ってみると、役員合宿、あした会議、じぎょつく、ポイントすすむくん、シャークアイシステムなど、過去に重要な成果を挙げてきたのは締切を設けて自らを追い込んだ仕組みです。
昨日読んだ漫画「ブラックジャック創作秘話」の中で、
「忙しくても仕事を断るな」
と言う手塚治虫先生が、「今でもギリギリなのに・・」と連載本数を増やすのを心配するスタッフに対し、
「1本でも10本でも同じ!!
いつでも僕は締切ギリギリなんです!!」
と自信満々で答えるシーンがある
のですが、自分の頭の中にある
アイデアを引き出す仕事はそのような
ものなのではないかと思います。
自分の中でもアイデアはいつか枯渇するかもと思ってましたが、実際には追い込まれれば追い込まれるほど新しいものが出てくるし、数をこなせばこなすほど訓練され洗練されていくものだと実感しています。
脳が追い込まれた状態で接するものは
ネットも本もテレビも人も、全てがヒントに満ちています。
それは普段の状態なら見過ごしてしまう
ものでもアイデアの助けになってくれます。
当社で言えば、仕事中に個人のSNSや
ゲームをやっていても構いませんが、
アイデアを出そうという状態で接しているのとただ惰性でやっているのでは得られる成果が全く違ってきます。
漫画やテレビドラマなどと比較すると、
締切プレッシャーの弱いネットメディア
の運営において、頭脳労働で成果を挙げるコツは、自らプレッシャーのかかる締め切りを設定して追い込むことではないでしょうか。
事業のアイデアを考える前に、まずは
「締切を設けて自らを追い込む仕組み」
のアイデアだしをやってみると良いと思います。