ikutamaikutama J2で15位だった町田ゼルビアを率いて優勝した黒田剛監督。町田ゼルビアは現在なんとJ1で1位。継続する奇跡には理由がある。
町田ゼルビアは連敗しない。一度の負けで目を覚ます。感度と対応力が、他のチームとは違う。
元教師の黒田剛監督のコミニケーションの信念は大変参考になる。『どの言葉を、どのタイミングで話すか、聞く側の都合を最優先する。』
全体として、〔強いチームの作り方〕がテーマになっていて、個人とチーム、それぞれが与える影響を認識させ、選手の日常を変えていく。現実的かつ切実な組織論は吉本隆明の共同幻想論を連想させる。
高い目標を掲げ、『不安で心配していたい。』という考え方は、見城さんや藤田さんのようだ。
世界中の人が熱狂する「サッカー」。サッカーはやっぱり面白い。
ikutama読書記録
トーク情報ikutama ikutama ikutamaikutama アメリカはなぜ日本より豊かなのか?〔幻冬舎〕野口悠紀雄
貧富の境は国境にあり、「社会の仕組み」の違いがその原因である。
世界から取り残されたように発展が止まった日本。
移民が活躍できる国、アメリカ。クラウド、生成AI、電気自動車等の新しい産業と、設計と販売だけ行う「ファブレス」というビジネスモデルを生み出した。
日本では低金利政策と円安誘導が国益になると言われ続けていたが、事態が改善しない理由を理解できた。経済を成長させるのは「生産性の向上」と「産業構造の変化」。データに基づく指摘で目が覚めた。
私は生産性を向上させただろうか。
新刊新書の真髄に触れたと思わせる一冊。この刺激に感謝します。ikutama ikutamaikutama 豊饒の海(1〜4)6.20〜10.3
いつもの半分位の速度で読み、やっと小説の世界に入り込めた。
三島由紀夫が全力で書いた作品、一つ一つの文章をゆっくり味わう価値がある。散りばめられた表現や哲学、様々な仕掛けや登場人物の心情、驚きの連続だった。読み終えて、「春の雪」「奔馬」「暁の寺」「天人五衰」というそれぞれの題名が心に染みる。こんなにも切なく淡く爽やかで厳しい物語が他にあるだろうか。三島由紀夫の中には、どれ程繊細で、大胆な心が詰まっていたのだろうか。改めて三島由紀夫に興味を持った。
思想を直接的に表現したり、ドキドキさせるドラマの展開があったりする。正直3割から4割くらいしか理解できていない。それでも最後まで読めたのは、
「自決当日に完結させた書いた小説」それを知りたかった。全て覆す結末。三島が人生で感じたもの。全てを救うと同時に全てを否定する。
読み終えて、次の荒野を探す。動けないならまた読書する。読書できないなら動くしかない。- ikutama
ikutama 五木寛之セレクション 恋愛小説集〔東京書籍〕
対談が気になり購入。見城さんからの25通の手紙の末、連載が始まった「燃える秋」。ペルシャ絨毯の秘める物語に魅せられた女性の物語に、三島由紀夫の金閣寺とは違う“女性の美学”を感じた。また、小説の中で表現されるイランとペルシャ絨毯の“魅惑的な美”に酔いしれた。
「冬のひまわり」。長い時の流れに取り残されたような登場人物の忍耐力と、誰を応援したらいいのかわからなくなるような、リアルな人間模様に魅了された。
恋愛小説はあまり読んだことが無い私だが、2作ともほぼ一気に読んだ。贅沢な時間でした。
そして、2作を読んで辿り着いた見城さんと五木さんの対談。リアルな人間ドラマと哲学は格別でした。私ももっと“物語”を意識したいと思いました。 - ikutama
ikutama 三流シェフ 三國清三〔幻冬舎〕
三國さんの力強い生き方が魅力的だった。どんどん人に関わり、物怖じせず、仲良くなる。目をキラキラさせながら大波に一直線に向かっていく度胸で出会う人の心を動かしていく。三國さんの洞察力と繊細さ、決断力と根性、手際の良さがあれば、料理に限らず、何をしても結果を残したのではないか、と思ってしまう。
世界の名だたるフランス料理店を渡り歩くエピソードは爽快だった。それぞれの個性的なシェフの生き様に狂気と美を感じた。また、料理の哲学、料理人が本を出す意味等、料理人ならではの視点は大変興味深いものだった。
タオルでフライパンの練習をする、鍋磨き等、料理人の厳しい世界と、料理に全身全霊を懸ける漢のプライドを垣間見ることができる一冊だった。