板井吹蔵のトーク
トーク情報すいぞう すいぞうすいぞう 迷うな女性外科医、読み終わった。
正直、自分が癌になって、摘出手術をしたからか、読むのが辛かった。自分の場合は初期の癌だったので、手術で全部取れたという事なのだが、再発や転移の可能性はゼロではないし、透析患者なんていつ急変するか分からないし、心臓だっていつまた心筋梗塞起こすか分からない。その他にもちょうど1年前には大腸憩室出血でショック状態になったわけで、この1年、死というものを常に意識しながら生きてきた。これからもそうだろう。だからこそ、自分らしく生きたい。エピローグの「自分は自分の道を生きることしかできない」という一文が背中を押してくれて、読む辛さから救ってくれた。自分はとても東凱先生の様には生きられないけど。いや、そういう生き方をしようとしてきたけど、自分にはできなかった。途中で舞台から降りてしまった。結局、自分を庇っているから。究極には、死が怖いから。東凱先生の様に最期まで貫く事はできなかった。中途半端な人間なのだ。これからはそういう自分の情けなさを抱えながら、それでも自分の道を行くしかない。生かされてしまったから。いつ死ぬか分からないが、その日まで自分らしく。