ひふみ.感想文の記録
トーク情報ひふみ ひふみひふみ この本の出版された直後に阪神の38年ぶりの日本一が決まり、横田慎太郎さんの希望も叶いました。TVで阪神とオリックスのパレードを観ていたら、地元の熱い歓喜伝わってきます。
2019年9月、横田選手の引退試合のバックホームを見城さんが[報道ステーション]で偶然観たことから、その偶然から何かが始まった気がします。数々の奇跡の連鎖を引き寄せて、歴史的な大きなムーヴメントが達成されたと思えてしまうのです。
チャンスの神様は、前髪がフサフサで後ろがツルツルって言われてます。アンテナの張り方、スピード感や熱狂が、チャンスの前髪をつかむことなのかもしれません。
[栄光のバックホーム] のあとがきにある、『20歳のソウル』の浅野大義くんの導きのくだりにも驚きでした。偶然だけれど必然であって、不思議だけれどいろんなご縁が複雑にも絡み合い、手繰り寄せ合い、ゆるやかな大河の流れになっていくのですね。
スクリーンに横田慎太郎さんが蘇る奇跡を楽しみに待っています。ひふみ ひふみひふみ 2024.4月18日
[椿ノ恋文]
小川糸 著 幻冬舎 刊
手紙の代書屋を再開させたポッポちゃんは、多忙を極める3児の母になっていました。
依頼者に寄り添い、考えに考え抜いて丁寧に手紙を綴っていきます。
トキグスリ(時薬)という言葉が随所にあります。薄皮をそぉっと一枚ずつ剥いでいくように自然治癒していく、時の過ぎるのを待つことは大切な事ですね。時間が解決してくれることってありますね。
「幸せは、日々もがく泥の中にあるのかもしれない」 このフレーズは特に心に残りました。
かけがえのないものって、案外気がつかずに脚元にあったりするのかも…。
この本を読んで、ポッポちゃんからあったかい優しさをいただきました。冷え切った体を甘いホットミルクティーが、じんわりとあっためてくれるみたいな感じです。
また、この続編が読みたいです。ひふみ ひふみひふみ [あやふやで、不確かな]
宮田愛萌 著 幻冬舎 刊
スマホのない恋愛なんて成立しない。
令和の恋愛には、スマホが大切なアイテム。マッチングアプリとか、既読がつかないとか、そんなスマホに一喜一憂する。便利なスマホがあっても、人と人を結んだりもするけれど、ひとの心が離れていくこともある。
昭和の恋愛には、''すれ違い''とか''待ちぼうけ"だとかのシチュエーションがつきものだった。そんな時間に恋心が募ったりもする。
4つのショートストーリーで構成されていて、素直な文章で読みやすく、引き込まれていった。恋愛の痛みも喜びも忘却の彼方の私とって、宮田愛萌さんの瑞々しい感性は眩しすぎて気後れしながらも、だけど(笑)。
自分で自分の気持ちがわからなくなったり、何かを伝えたくても、自分の想いを言葉にしないと相手には伝わらないね。20代の今を生きる愛萌さんの小説だから、今しか描けないものかもしれない。柔らかな風が吹いていた。そんな印象の本でした。ひふみ ひふみひふみ [外科医、島へ]
中山祐次郎 著 幻冬舎刊
2024.Apr.
755の奇跡のひとつ[泣くな、研修医] シリーズ第六弾。神仙島での診療記です。
都会の総合病院とは違う離島の診療に、戸惑いながらも誠実に患者さんと向き合っていく。いつだって隆治の白衣の中は汗でびっしょり。緊急手術、ミステリー、泡沫の恋、盛りだくさんで読み応えがありました。
優秀で美しいナースの志真さん(訳ありだけど)の存在が堪らない。互いの想いは同じベクトルに向いていたのに、成就しなかった切なすぎる恋心。だから、キュンってする。寄せては返す波の音が耳から離れない、そんな読了の余韻に浸りました。
「やりなよ、雨野」と、隆治の背中を押す男前な佐藤玲女史のスピンオフも楽しみなんですが、
[凜子医師、島へ]なんて、診療記も面白そうです。
遅ればせながらの投稿でお恥ずかしい限りですが、この本に出会えたことに感謝します。見城さん、中山先生、ありがとうございました。