乃木坂46が毎年恒例の「真夏の全国ツアー2024」を完走して1カ月以上が経過した。昨年1、2期生全員が卒業し、3~5期生の新体制になって2年目。来たる6期生の新加入の前に、地盤を固めたツアーとなった。
今年は京セラドーム大阪、バンテリンドームナゴヤ、東京・明治神宮野球場と5年ぶりにドーム&スタジアムクラスのツアーとなり、3会場全7公演で26・5万人を動員した。座長的立ち位置を務めたのは、最新シングル「チートデイ」でセンターを務めた5期生の井上和(19)。千秋楽では涙も見せつつ、昨年に続き2年連続2度目の大役「夏シングル」センターを務めきった。
22年2月に加入した5期生11人にとっては3度目の全国ツアー。井上以外の5期生メンバーがセンターに立つ楽曲も少なくなく、グループを支える重要な世代となっている。3期生の久保史緒里(23)も「中から見ても外から見ても、今年のツアーで見せたかったものの1つは、『5期生の台頭』だと思います」と振り返った。
久保は「やっぱり和が先頭で引っ張って、アンダーも(奥田)いろはがエンターで。(中西)アルノの『Actually…』がいいアクセントになっていたりした」と解説し、「去年は3期生が引っ張らせてもらったけど、今年は割と支える側に回った感じもありました」と“最上級生”らしくグループの変化を分析した。
8月に結成13周年を迎えた乃木坂46は、白石麻衣、西野七瀬、齋藤飛鳥をはじめとする1期生が全員卒業する間に世代交代を成功させた。3、4、5期生それぞれからトップクラスの人気メンバーが育ち、今でもグループを支えている。
直近では、応募人数8万7852人、7987倍の狭き門をくぐり抜け22年2月に加入した5期生が、アイドル界に衝撃を与えた。同2月1日に井上の映像が公開されると、SNSでも「さすが乃木坂」などと声が上がった。先輩たちからの期待も大きかった。同年夏の全国ツアーでは、1期生らメンバーたちからの希望もあり、加入半年足らずにもかかわらず5期生が多くの楽曲に参加した。
グループの現メンバー数、32人は結成以来最少だ。今年、6期生のオーディションが行われた。加入時期などの詳細は未定だが、変わらず大きな期待がかかっている。久保は「6期生が入る前に、このグループの体制や地盤を固める夏になったと思います。『乃木坂ってこういう場所だよね』『こういうところが良さだよね』みたいなのをあらためてみんなで共有した上で、新メンバーを迎えられれば」と顔をほころばせた。
歴戦の頼もしい先輩たちが、未来のトップアイドルたちを温かく迎えようとしている。
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