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ナナ散歩だよのトーク
トーク情報
  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ


    お山の公園へ
    通じる小径の片隅に
    寄り集まった落ち葉の上を
    サクサクサクリと
    踏み進む…

    ふうっと
    足元がとても軽くなって
    さっきまでの
    私の重かった心が
    ひとひらの
    小虫の噛んだ
    落ち葉のひとつに
    なって
    足元に消えてしまった…

    孤独は
    ひとりでは味わえないと
    落ち葉のひとつが
    つぶやいた…

    どうぶつたちの謝肉祭が
    始まっている朝の
    ナナ散歩より

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ


    ………………………………

    万有引力とは
    ひき合う孤独の力である

    宇宙はひずんでいる
    それ故みんなはもとめ合う

    宇宙はどんどん膨んでゆく
    それ故みんなは不安である

    二十億光年の孤独に
    僕は思わずくしゃみをした

         (谷川俊太郎)



    "ねむりのまえに
        僕は祈ろう"

      目覚めた僕は祈ろう…


    "さびしさをたえて
        僕は祈ろう"

      感謝をたずさえて  
          僕は祈ろう…


  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    カーテンが重たい朝
    どんよりとした寒さが
    やっぱり冷たい雨を連れてきた

    昨晩
    オリーブを照らしている
    ハイビームが球切れしていた
    取り上げるとソケットから
    白々しい煙りが漂い出した
    玉のような水滴たちが
    球の中で游ぎ廻っていた

    小さな出来事も
    大きな不安を横目に
    時を刻んでゆく…

    レンズの欠けた眼鏡が
    ぼんやりした毎日を
    整理整頓してゆく…

    冷たい雨はそれでも
    時が来るのを
    待っている

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    白い息が
    だんだんと
    長くなってきて

    まわりの景色も
    くっきりと境界線を
    描き始めてきた

    雨上がりの
    寒い朝の光は
    凍てついたカーテンの
    ほんのわずかの隙間からも
    入り込んできて
    ぐずついた寝顔を
    覗きこんでくる…

    幼い心の片隅に
    忘れてしまっていたことが
    突然ポッと
    思い出されてしまう
    きのう今日

    スクランブル交差点に
    ひとり赤信号で
    取り残されてしまったような
    人間関係にとまどい
    悩み逃げ込んだりして…

    アスファルト脇の
    水溜まりのような人生

    つまらぬことが
    浮かんでは消えずに
    忙しない日常生活に
    纏わりついてくる…

    言葉に閉じ込められた
    仮装空間で
    賑やかな攻防が
    始まっているようだ

    私のちっぽけな日常世界も
    愚図ついていられなく
    なったのだろうか…

    無言の群れが
    深淵に潜んでいた
    レミニッサンスを
    変えてゆく…


    晩秋の曲がり角で
    ひとひらの影り葉に
    浅い光が射しているのを見た時
    ふるえる心のひとつが
    はがれ落ちた
    気がした

    すれ違うわだかまりを
    抱えたまま
    今の僕は
    移りゆく季節を
    静かに受け入れてゆくだけ

    自然の冷徹な優しさに
    甘えながら…

    さあれ…
    ナナ散歩だよ。。。

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    「勇気とは
     起立して声に出すことである

     勇気とはまた
     着席して
     耳を傾けることでもある」

          (W・チャーチル)



    「 …………………
     どんな事態に直面しても
     "それにもかかわらず!"
     と言い切る自信のある人間。
     そういう人間だけが政治への
     "天職"を持つ。

          (M・ヴェーバー)


    政治的未熟児たちの
    跋扈するお遊戯世界を
    見せられて思う…