ナナ散歩だよナナ散歩だよ7ヶ月前暑がりで寒がりのうるさい変温小僧が騒ぎ出すパイナップルな夏に今年冷えたばかりの背の低い冷蔵庫を見るだけのお買いもの?神さまのお気に入りらしいけど実際に目にしたいってお出かけするナナは大喜びくるまの中でお留守番なのにお気に入りのベージュのパンプスが見当たらないけど…目の前を横切ってゆく赤いペディキュアが夏色のサンダルにトキめいていたまぶしい夏の日のスキャンダル・マジック忘れかけてた恋する夏の日の重いで、いや想い出…。24
ナナ散歩だよナナ散歩だよ6日前迷い道を描きながらいつもいつもみちを断ってきた気がするたくさんの後悔をしているほど人生長くないから…過去と未来の狭間で揺らぎのなかで今を生きるために生きている。炎は沈黙を凌駕する…9
ナナ散歩だよナナ散歩だよ5日前……人生においても、そのもっとも劇(はげ)しい瞬間においては、人は演戯している。生き甲斐とはそういうものではないか。自分自身でありながら自分にあらざるものを掴みとることではないか。 (福田恆存)7
ナナ散歩だよナナ散歩だよ4日前マンデリンのかほりにシーバスリーガルの涙をしのばせたら…ひとりぼっちの秘密基地が現れて切ない時間がこころのなかで永遠を灯しはじめる世界はいつも風とともに消えゆくが頑なな沈黙だけがひとりぼっちを見つめている paint pain pale… 5
ナナ散歩だよナナ散歩だよ16時間前……………人は自然と融け合ひ、自然の懐に抱かれて、限りある人生を哀み、限りなき永遠を慕ふ。即ち慈母の懐に抱かれて、一種甘へる如き悲哀を感ずるなり。 (徳冨健次郎)慈母を裏切ったものに自然の聲は何を物語るだろうか… 16