
ジョージのトーク
トーク情報- ジョージ
ジョージ 知人20代の男の子とメシを食いました。
彼が「大盛りにします」と言ったのでついつい「うたえもんか」と返してしまうと彼は困惑していました。
食事中、彼が「危ない、危ない」と言ったので「福田和子のサンプリングか、やるなあ」と言うと、また困惑していました。
彼がおもしろ話をしてきましたが、あんまりだったので「う〜ん、日光の手前!」と言うと、またまた困惑していました。
別れ際「ジョージさん、ハグしましょう」と言われたのですが、汗でシャツが湿っていた為「体が汗でベトちゃんドクちゃんだから握手だけにしよう」と言うと、またまたまた困惑していました。
僕が若い頃、おじさん達は平気でわからないスラングや時事ネタをかましてきました。
僕もそのスタイルを継承して行こうと思います。 - ジョージ
ジョージ 数ヶ月前から恩人のススメで週一回ボランティアをやっている。
始めたきっかけは仕事に戻りたい焦りからだった。
「君が今社会に戻っても、君は回復していない。社会にとって迷惑になる可能性もある」と恩人に言われてからだった。
腹が立ったけど、なんだかそんな気もした。
「仕事に戻る前に先ず練習をしよう。
君は悩みと痛みを抱える人間の話を聞いてあげるんだ。連絡先を渡すからその人に連絡する様に」と言われた。
まあいいか、大して考えもしないで実行した。
最初に渡された連絡先は63歳男
岩手県出身の元山口組構成員。
懲役合計28年。
罪状は全て覚醒剤絡みだった。
名前は三上。
埼玉県三郷市在住だという。
毎週、三上さんに電話をしていたがボソボソ喋るし、性格は暗いから直接会いに行く様になった。
顔を見ると驚いた。
ジャンレノにクリソツで背は190。イケオジならぬイケジジイだった。
三上さんは出所してから3年経ったが何も仕事はしていない。
気力も湧かないらしい。
しかし、誰かと繋がりたくて恩人が運営するNPOに連絡したという。
僕は正直に話した。
僕は訓練された相談員でもないし、行けと言われたから来てるだけ。
ただ雑談には付き合うよと話した。
三上さんは褒めるとノるのがわかってからセールスマンの自分にとっては気楽な相手になったし、下ネタ話をするととても嬉しそうにする。
典型的な田舎のヤクザって感じだったし、わりと強気に言っても引いてくれる。
いつのまにか
三上さんの笑顔が好きになった。
ある日、言われた。
「自分の人生は暴力と薬だけだった。恋愛がしたい。協力してほしい」と。
うーん、、、。
「20代からでもOKです!」と言われ「三上さん、あんまり図々しい事言わない様に」と返した。
63歳 無職 元暴力団員の男と恋したい女なんているのか。
しかしそんな事は本人に言えまい。
今、三上さんは積極的に生きようとしている兆しがする。
このエネルギーを削ぎたくはない。
自分は考えた。
「三上さん、昼間からパチンコやっている女はきっとおズベさんだから、2人でパチンコ屋に行ってみよう。
三上さん50代ぐらいの女でいいでしょ?」と伝えると生意気に面白くない顔をしている。
「いや、せめて40代ぐらいが、、」
「三上さん、元山健だからってねえ、いい加減にしてくださいよ、俺の歳ですら45なんだよ!狙いは50代ね!わかった?」
「わかりました」
三上さんは東北訛りで答えた。 - ジョージ
ジョージ 三上さんの近所のパチンコ屋に行き、三上さんのタイプを探したが「いない」という。
あまり店内をうろちょろし過ぎても警戒されるので、仕方なく2人でパチンコを打ちだした。
三上さんにあんたの為にパチンコを打つんだ、金をよこせというと驚かれた。
(三上さんの金で7万擦ってしまったのは少し申し訳なかった)
自分は作戦などすっかり忘れてしまい、25年ぶりのパチンコに数時間のめり込んでしまった。
そう言えば三上さんはどこに?
店内を探すと派手な女スタッフで談笑している。
三上さんが女スタッフに何か渡した。
2人が離れた瞬間、自分は三上さんに近づいた。
三上さんは耳元で囁いた。
「さっきのボインスタッフと連絡先を交換しました」
自分は目を丸くして驚いた。
そして喜んだ。
「やったじゃないですか、三上さん!!さすが元山健!あのスタッフ何歳ですか?」
「36歳って言ってました」
「きゃー!このどすけべ!63歳!でもすごいよ!!三上さんノンアルで祝杯をあげよう!」
2人でハイタッチした。 - ジョージ
ジョージ ![投稿画像]()
しかし、この連絡先交換こそが三上さんの心をズダズタに傷つけてしまうきっかけになってしまった。
やはり現実は厳しかった。
恋愛は三上さんの社会的立場を明白にさせるだけだった。
自分を惨めに思ったんだろう。
三上さんから連絡が途絶えた。
それから1ヶ月後、浅草警察から恩人に連絡が入った。
三上さんはまた逮捕されてしまった。
傷ついた心を癒してくれたのは薬しかなかったのだと思う。
現実を知った自分は「もっと何か出来たんじゃないか」「あの時話をもっと聞いてやれば」とか、考えない。
思っても、考えない。
意味がないし、そんなに自分は慈悲深くもない。
それに僕自身も三上さんと何の違いもないと思うから。
今日は三上さんと最後に出来る面会日。
東京拘置所の面会申し込みは16時まで。
着いたのは15時58分。 - ジョージ
ジョージ 帰り道
なんて香ばしい一日だろうと、電車のホームに立っていると背の高い白人女性から声をかけられた。
彼女はイタリア人で日本のヒップホップが好きで来日したという。
一通り会話した後、恐る恐る聞いてみた。
「どうして俺に声をかけた?」
彼女は笑いながら「ギャクナンデス〜」と言った。
マジかよ。
元ヤクザの面会に行った帰り、哀しみフレーバーを纏っている俺でもまだワールドカップ行けるか。
自分は愛してる女性がいるので、連絡先を交換しなかったけど、イタリア女の情熱は嬉しかった。
彼女が好きだという韻踏合組合の「一網打尽」のリリックに心を重ねた。
「まだ行けるか?」
「マダイケるぜ!」
https://youtu.be/9hJLzzmbQAY?si=CWGKxRBXs1gGriyy


