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ロングコートダディ堂前

1月24日(金) お仕事で岡山へ。 仕事は無事に終わり、新幹線で大阪へ帰る。 事前に取っていた窓際の指定席へ座る。 しばらくすると、僕の隣におじさんが着席。 おじさんが話しかけてきた。 「今日ね、天気よかったからあったかかったねえ。 ビール飲んじゃおっと思って。 だから今からビール飲んじゃおっと。プシュウ」 僕はしんどすぎて泣きそうになったが 無視するのもあれだなあと思い 「あ、そうなんですねえ」 と返事をすると おじさんは 「大丈夫、怖くないよ。」 と言ってきた。 全然怖いと思った。 おじさんは 「しりとりしよう。しりとり。 新神戸で停まってプシューとドアが開いたときに 自分のターンだった方が負けね。 負けた方はビンタ。しっかりしたビンタね。 もちろんこれを断ってもビンタ。 俺ビンタでカニ割ったことあるんだ」 と言ってきた。 僕は怖くて体が震え、 震えすぎて、 持っていたカツサンドがパンとカツとパンの3つに別れて床に落ちた。 僕が何と答えようか迷っていると 僕の後ろの席から 「私が受けてたとう。」 という声がした。 すると窓と椅子の間のスペースからにゅっと腕が伸びてきて、グッと親指を立てた。 私に任せておけということだろうか。 ありがとう後ろのおじさん。 横のおじさんは 「よーし、じゃああんたと勝負だ。 じゃあしりとりの、り、から。 リビング!」 と言った。 後ろのおじさんは 「軍艦!」と言った。 後ろのおじさん!?とも思ったのも束の間 横のおじさんがスッと立ち上がり 後ろの方に体を向けたかと思うと、 腕をふるビュウンっという音が起こり その後、僕の後方上部で ダチィッッッッンという音が炸裂した。 僕は怖くて後ろを見れなかった。 窓の方からもカキャッという音がした。 おそらく後ろのおじさんの歯が抜けて 窓に当たった音だろう。 僕はその場から逃げ出し、喫煙スペースに逃げ込んだ。 喫煙スペースで40分ほど過ごし、席に戻ってみると 横のおじさんはいなかった。 新神戸で降りたのだろう。 僕の後ろのおじさんを見てみると、 右ほほが大きく腫れ上がっていた。 何度もビンタされたのだろうか。 すまない後ろのおじさん。 そのおじさんの横にもおじさんが座っていたのだが 右ほほが少し腫れていた。 一回だけ参加したのだろうか。 すまない後ろのおじさんの隣のおじさん。

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