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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    おはようございます。

    「厨房の哲学者」を読んだら、
    次は「三流シェフ」を読む。
    これも親父に教えて頂きました。

    あの「三國シェフ」の自伝のタイトルが「三流シェフ」。この究極の矛盾に興味を持たない人間がいるのか。
    もうその時点で読みたくなってしまう。
    途轍もなく破壊力のあるタイトルだ。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    おはようございます。
    昨日と今日は天気が良い。

    朝頼んだ本がその日に届くなんて、なんて時代になったもんだ。
    夜8時には静寂に包まれ、真っ暗闇になる野生育ちの僕にとってこれは驚愕する事件だ。

    そして昨日遂に追加の「GOETHE」7月号が100冊届いた!
    女将、有難う。

  • 見城徹
    見城徹

    ↑ 幻冬舎の「北海道出身・天才シェフ自伝シリーズ」は三上雅博をもって完結する。まだ先だけど。
    仮題は[手の平の狂気]。又は[命の握り]。

  • 見城徹
    中川 剛中川 剛

    ↑楽しみすぎます!幻冬舎の「北海道出身・天才シェフ自伝シリーズ」は最高です!熱狂と圧倒的努力で前人未到の領域を切り開き続ける天才シェフの心震える物語。755で既に鮮烈なトークを展開して下さっている三上雅博シェフ。その鮮烈なトークの裏側に潜む物語に興味がない人はいない。心から楽しみにしております。

  • 見城徹
    中川 剛中川 剛
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    2022.12.18記
    三國清三・著「三流シェフ」
    (幻冬舎)


    この本には、料理界のカリスマ・三國シェフの格闘の日々が生々しく綴られていた。[無我夢中]、[全身全霊]が直に伝わってくる様な迫力満点のストーリーに圧倒されまくり、本当に鳥肌が立った。

    「志はみんな平等なんだからね」
    「大波が来たら逃げるな。船の真正面からぶつかってけ」

    三國さんのご両親のお言葉である。
    三國さんは、小さな頃、必死に働くご両親を見ながら、手漕ぎ船で漁に出続け、吹雪の中を凍えながら一斗缶体を担いで歩き、大人に混じって競りで戦い、自分と家族の命に直結する日々の営みと格闘し続けた。その中で身体で覚えた全てと上に書いたご両親の言葉が三國さんの体幹となり、その後の調理場での戦いで活きていた様に感じられた。

    大切なのは目の前の仕事を誰よりもしっかりとこなすこと。三國さんは、鍋でも皿でも、誰よりも早く、綺麗に洗う。洗って洗って、洗うものがなくなったら、今度は忙しそうな人を手伝う。
    雑用も、鍋磨きも常に努力。並大抵の努力ではなく、誰かの目に止まり、誰かの胸に打ち響くほどの圧倒的努力。そして、その圧倒的努力は、人生の突破口を切り開いていく。不可能を可能にしていく。真正面からぶつかって、並々ならぬ努力で乗り越えていく破天荒な三國さんの姿には圧倒され続けたし、心が震えた。

    第一章から最終章まで三國さんが語って下さっている様な感覚だったけれど、三國さんの料理への愛情、[たった一人の熱狂]、[圧倒的努力]、そして、周りの方々への感謝の気持ち、そういうことが熱を帯びて伝わってきた。そして、鮮やかな偉業とその舞台裏が赤裸々に描かれていて、途轍もなく面白かった。三國さんの真摯な姿勢から学び取り、少しでも自分の仕事に活かしたい。それから、いつの日か、三國さんのお店、三國さんが携わったお店に行ってみたい。本当に、本当に、いつか行ってみたい。

    料理の世界を知らない僕にも分かりやすく書かれている点も秀逸だと思う。ちなみに、読書好きの小学生の息子に、「第一章だけ読んでみて」と勧めたら、あっという間に最後まで読んでしまい驚いた。「読んでいて、次が気になったから」と言ってくれた。
    感想を聞くと、「凄い努力だね。それでも見てくれていた人は1%だったかも知れないけど、その1%の人が超凄い人だった。超凄い人だから三國さんの才能を見抜いたんだね。それから、三國さんはそのチャンスを絶対に手放さずものにしてるから凄い」と話した。
    帯の言葉も読んでいたようだ。正直なところ、子供の素直な言葉を聞いて「なるほどな」と思ったし、僕の感想なんかよりずっと素直でいい感想だなと思う。

    三國清三さん、見城さん、幻冬舎の皆さま、「三流シェフ」最高に面白かったです。こんなに面白く、胸が熱くなる本とは滅多に出会えません。素晴らしい出会いを有難うございました!

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  • 見城徹
    中川 剛中川 剛
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    2023.12.10記
    脇屋友詞・著「厨房の哲学者」(幻冬舎)

    「鍋」というキーワードが出てきた。しかも、種類が幾つかある。片手鍋の北京鍋。両手鍋の広東鍋、上海鍋。いわゆる中華鍋のことだ。脇屋さんは、大型の「鍋」を洗い続けて格闘した。想像を絶する過酷な格闘を。

    “雨垂れ石を穿つ”

    「鍋」洗いは雑用かも知れないが、圧倒的な量の雑用を通じて脇屋さんは、悶絶し、葛藤をし、悩み抜き、何かを選び、道を開いていかれた。根性で道を切り開いていかれたのではないだろうか。しかし、私なんかが軽々しく書いて良い様なエピソードではない。山王飯店の厨房で、脇屋さんは、実に三年半もの間、「鍋」洗いをされたのだ。しかも、工夫に工夫を重ねて。凄まじい圧倒的努力である。生半可な根性でやり抜ける類のものではないことが本に滲んでいた。この圧倒的な「鍋」洗いが脇屋さんの土台になっていたのではないだろうか。

    “こんなところで苦労をしても何にもならないんじゃないか。他にもっといい場所があるんじゃないかという思いが、どうしても拭い去れなかった。”
    (p.78より引用)

    この言葉も印象的だった。誰にでも、こうした思いに駆られ悩んだことがあるのではないだろうか。或いは、今まさに、このような思いを抱いて葛藤しているかも知れない。脇屋さんもまた悩まれていた。
    そんな中で背中がざわざわする程の言葉と出会ったエピソードが書かれていた(p.80)。出会った時、その言葉の意味が理解できていたわけではないのにも関わらず頭から決して離れない言葉だったのではないだろうか。私自身のことを書くのは烏滸がましいが、私にも、そういう言葉がある。一生忘れることはないと本心から言える人生を変えた言葉だ。私の場合は、見城さんからかけていただいた言葉なのだが、「心の中で、何度もその言葉を繰り返した」と脇屋さんが書かれていらっしゃって共感を覚えたのが凄く嬉しかった。大きな壁にぶつかり迷った時、人生を変える言葉が指針となり、大切なことを教えてくれることが確かにある。とても強力な心の支えになる。

    そして、本書では、脇屋さんを心から信頼し、協力された方々との出会いややり取りが要所要所に出てくる。何度も登場するご両親をはじめ、沢山の方々との出会いや関係性があって、様々な出来事が形作られていったのだなぁと読みながらしみじみと感じ、感動していた。人との出会いや大切な方々との人間関係を本当に大切にしなければという気持ちにもなった。

    …最後になるが、p.221〜222も非常に刺激的だった。p.220まで読み進めてきて、この頁を読めば必ず感動すると思う。或いは、本質を鋭く射抜いた言葉が胸に突き刺さると思う。脇屋さんの気迫に満ちた力強い生き様が言葉にしっかりと刻まれていた。私は、その迫力に圧倒され、全力を尽くしてはいない自分自身を恥ずかしく思った。私は明らかに甘えている。目の前の現実ともっと真剣に格闘していかないといけない。そう痛感した。


    “目の前の仕事が、自分の仕事だと思えるかどうか”(p.222より引用)


    本当に素晴らしい本に出会いました。脇屋友詞さん、見城さん、幻冬舎の方々に心から感謝申し上げます。心を震わせる感動、胸に突き刺さる様な刺激を有難うございました。いつの日か、脇屋さんが携わるレストランにお伺いしてみたい!と強く思いました。

    中川剛