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こんなに簡単に幸せが手に入ったらわたし死んじゃうから だからせめてお金払うってのが楽 お金ってそのためにあるんだよ だから世の中はほんと幸せだらけなんだ 映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」鑑賞 人生は複雑だ。 頼りにしていた人に騙されたり、知らず知らずの間に何かに加担していたり、誰も傷つけないように生きていても誰かの恨みを買っていることもある。 先進国のなかでも高い自殺率を誇るこの日本で、幸せに生きるとはどういうことなのだろう。 SNSの普及で、素性を知らない知り合いが増えた人は多いだろう。 特に、SNSが仕事の一貫となってり、発信することでファンとのつながりを確かめるツールとして活用されているアイドル業界では、Twitter、Google+、755、Instagram、ブログなど多様化されており、発信するメッセージによって投稿の場を使い分けている。 ファンにとってその仮想空間は情報収集のための大事なツールだが、そこで出会い、ハンドルネームしか知らない仲間と飲み会にいくことも少なくないのではないか。 その多くの場において、名前は単なる記号でしかない。 共通の趣味や流行りのアイテムを、インターネットという仮想空間に投稿する。 誰の目にも触れず吐き出すための場でいいのなら、特定の人向けにしか公開しないよう、鍵をかければいい。 発信するということは、つながりを求めるということだ。 誰かの目に触れる。 共感や意見を得る。 そして自分とどこかに存在する他者が“つながっている”と感じられる。 七海は、愛も、仕事も、逃げ道も、頼れる人も、そのつながりをインターネット上で見つけた。 モノを買うように彼氏を手に入れ、購入商品を追加するように結婚式の偽親族を設定した。 生きている現実こそが、仮想のように感じていた。 ささやかな幸せのために隠そうとする現実。 思ってもいない悪意による崩壊。 そして、 思ってもいない形からの友情。 真白の決断ははじめから決まっていたのだ。 出会うべくして出会えた。 共に眠り、共に生きるだけで感じてしまう幸せを、彼女は知ってしまった。 やがてくる結末を自分で描けることは幸せだったのだろうか。 依存を誰のせいにもできず、騙され続ける七海は、それでもどこかで頼れる存在のあることに幸せを感じていたのかもしれない。 だけど、きっともっと人生は複雑だ。 あの本編のあと、安室が拾い集めた家具に囲まれた部屋でスマホを手に取り、また新しいハンドルネームでSNSを更新し始める姿を想像してしまう私がいた。

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AYUKOのトーク
トーク情報
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    メモ

    ナショナルシアター
    「リア王」観劇

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    ロベール・ルパージュひとり芝居
    『887』

    ルパージュを取り巻く人々と社会体制の変化。
    父親の仕事が理由で最高級を取りながら私立に進学できなかった過去を語りながら、次第にそれはマイノリティであるケベック民族の話に発展してゆく。


    スピーク・ホワイト!

    白人の言葉を喋ろ。


    フランスに忘れられたカナダ。
    1960年代のケベック・シティーで育った彼は、子供の時に住んでいた「887」番地を思い出しながら、過去と現在を重ね合わせる。

    カナダの国旗はなぜ赤1色になったのか。
    なぜ私立に進学できなかったのか。
    国とは。
    民族とは。
    カナダでフランス語を話すということは。

    世界一有名といっても過言ではないほどの演出家、そして映像の魔術師と呼ばれるロベール・ルパージュ。
    ライブや舞台の映像演出方法はすべめ彼が生み出してきたと称されている。

    ミニチュアの中と外、iPod touchを使った映像投影、折り畳みセット、すべてが異空間を作り出す革新的演出方だった。

    しかし特筆すべきは、英国のEU脱退が決まったその日に幕をあげたこの舞台の運命的要素と、物語終盤の独白。
    それは、イギリスもフランスも、そしてカナダ自身さえも忘れかけていたような“記憶”を、血の混じった咳のように吐き出される、怒りと狂気の混じった叫び。

    スピーク・ホワイト!!

    ミシェル・ラロンドの詩に乗せた幕切れは、熱い言葉の強さに隠された、砂を噛むようなルパージュ自身の記憶と、カナディアンの歴史を垣間見させてくれた。

    これがいまの日本にどう受け入れられるのか、周りの感想が楽しみでしかたない。


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    メモ

    「教授のおかしな妄想殺人」
    「ファインディング・ドリー」
    鑑賞

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    しばらく書くのさぼってた~

    『母と惑星について、および自転する女たちの記録』
    『ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~』
    『新・幕末純情伝』
    『舞台マジすか学園』
    『天使は瞳を閉じて』
    『ビニールの城』
    『イヌの日』
    鑑賞。

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    映画
    「ペット」
    「AMY エイミー」
    「君の名は。」
    「シン・ゴジラ」
    「怒り」
    「真田十勇士」
    鑑賞。

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    舞台
    『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』
    『兵士の物語』
    オックスフォード大学『夏の夜の夢』
    『ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景』
    『テレーズとローラン』
    『眠れる森の美女』
    『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』
    『来てけつかるべき新世界』
    『真田十勇士』
    『CRESSIDA』
    『嵐になるまで待って』
    『クラゲノココロ』『モモノパノラマ』『ヒダリメノヒダ』
    鑑賞。