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ナナ散歩だよ

…ある訣別の覚悟と引き換えに生まれてからのしがらみを一切捨て去り偽りの晴れ晴れとした気分でたまたま寄った近所の本屋でにらみ返した表紙が我が心を悩まし奪い取られたまま持ち帰ることになった一冊の文庫本が…ソノ五の出会いの始まり。。。。 人間関係からの逃避が新たなスタートだったのに仮装の空感でひとりごとをなぞってみたくなってしまった。ふと…自裁した幾つかの我が命が理解しあえないだろう命の言霊に愚痴を言いかけたまま今を貪っている。ふと…去りゆくひとの背中に薬指を刺してみたくなったので…渾沌たる幻覚の悪戯でしょうか…おはじきに似たデパスの中毒でしょうか…今だここに居座っております。ごめんなさい。 折り重なる言の葉のすき間から独りよがりの思い出がひとつまたひとつ鈍色を滲ませてゆく中で心ひかれた方舟のゆくえを暫し追って見ようかと思い返しております。が…。

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ナナ散歩だよのトーク
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  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    朝の目覚めは少し早くて
    ラジオの声に微睡んでいると
    カタカタ地震がやって来た
    直ぐに止んだ…


    自分と向き合うのは
    とても難しい

    小説の処女作から
    抽出したような
    無数の人間像が
    自分を取り巻いて
    もがいている

    自分の目に入る世界から
    自分の眼に映る世界から

    出入りの激しい言動が
    垂れ流されている

    言葉の裏書きは
    その行動に示されるか…

    そう簡単では無さそうだ。。。

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ
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    へん頭痛が
    瞼を重くする朝…

    いつものように
    モカ豆を挽いて

    雨上がりの雫が
    躊躇いがちに落ちるように
    ミルクを垂らす

    カップに木霊する
    耳鳴りのような生活音を
    ただぼんやりと
    聴き流している

    因果応報…

    振り返るほど
    生きて来なかったけど

    眼の前を
    通りすぎてゆく世界は
    揺らめく炎の残影に
    似て非なるもの

    眼に見えない
    ふれ合う空気の温かさが
    ふたりの幸せを
    気づかせてくれる

    今年初めての
    薪を焚べながら
    ぼんやり
    微睡んでみた。。。

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    とても静かな
    日常を乗せた世界が

    とても忙しく
    意識を謎っている

    言葉の水溶液に翻弄されて
    ちっぽけな言い訳が
    息を吹き返す…

    そんな世界の片隅で
    身体が描き始めた
    私の命のかたち

    偶然の
    出会いと別れは
    青と赤との
    デカルコマニー…

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  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ


    ろくじはんになったら

    らじおたいそうだいいち

    はじめるよ


    眠たい目をストレッチして

    パジャマのままだけど

    うちの神さまとの

    唯一のコラボ

    だから…

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ


    手袋を慌てて探す
    朝のナナ散歩…

    一方、
    喜び勇んで
    階段を滑り落ちた
    ナナの脚先は
    夏の脚袋を履いたまま

    早速、
    散歩から帰ってきて
    小さなハサミを持った瞬間
    手脚を隠して上目遣いのナナ

    脚引っ張られて
    くすぐったくて
    挟まれて痛くて

    ナナ、わかるよ
    視力の落ちた下手くそな
    カットマン

    側で神さまが
    口だけ応援している

    薪の弾ける音が
    この騒ぎを更に盛り上げる

    この日の寒さが
    窓越しに張り付いて
    諦めたナナの手脚の行方を
    見守っている

    なんでもない時間に
    つまずいて苦笑いの
    日曜日の前の日の
    できごとでした。。。

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  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ
    投稿画像


    ひとり呑む酒は
    侘しさに包まれた
    琥珀の微笑…

    思い出したくもない
    ことばかり…

    氷の割れる音とともに
    良くできた後悔がひとつ
    人つと消えてゆく…

    バーボンは
    酔えない心を
    優しく慰めてくれる…




  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    Sturm und Drang …
    疾風怒濤

    蜘蛛の糸が揺れはじめ…
    不問の意図が切れはじめる

    ロック十倍のこの歳この年に
    老い駆けるおもい…


    身近で遠い仮装喰う感

    炎上光彩のひとの蒸れ
    漂う週末の光と激

    ひとに溺れて
    笑を掴む

    つまらん歯垢の品評会
    三方進んで日本下がる

    繰り出す人生は
    重油仕掛けの火葬場巡り

    ……::::::::::……:::::……::::::………:
    ::::::::::………:::…………:::::::……
    ……………:::::::::…………:::…:…:::…

    レム睡眠を
    数え始める夜に。。。