見城徹のトーク
トーク情報見城徹 勇勇 ↑
誰にも忘れられない夏の日。
僕にとってのその一日は、クライフ監督がスタンドの僕らに手を振ってくれた日でもあった。
1990年、夏だった。
「あの夏のクライフ同盟」増山実 著(幻冬舎)を読んだ。
クライフ同盟と同じように、僕も目新しい人や物との出会いは、全て、雑誌や本からだった。
世代や地域が違うのに、「憧れ」との接触の仕方が、僕の人生とシンクロする。
これだけの細かい情報を詰め込んだ小説なのに惹きつけられてしまう。
「官能」という言葉に妄想。
五感から入る情報に敏感に反応し、過激に妄想する。
「あるあるネタ」のオンパレード。
「あの夏のクライフ同盟」一冊さえあれば、初対面の人とでも話ができる。
そんな小説だ。
古書店の主人が言う。
「大人になったらな、そげな本はなんぼでん、買える。けんどな、その時、お金を払うた時に、失うもんもある。」
「しっかりと目に焼き付けて、いつでも取り出せるようにしちょけ。」
まさに、その通りである。
目に焼き付けて、いつでも取り出せるようにしておく。
僕が、クライフ監督を間近でみた日。スタジアムには、米米CLUBの「浪漫飛行」が流れていた。
旅立たないとな。
見城さん、過去の自分を思い出す、良いキッカケになりました。
書籍の紹介、ありがとうございました。