見城徹見城徹2018年08月13日 09:54[読書という荒野]に流れている通奏低音は吉本隆明の[マチウ書試論]である。[マタイによる福音書]を吉本隆明は自分の人生の問題として読んだ。僕は[マチウ書試論]を僕の人生の問題として読んだ。[読書という荒野]が読む者の人生の問題として読まれたらこんなに嬉しいことはない。読書とは当たり前だけど、人生を変えるものなのだ。
見城徹4分前見城徹見城徹たれがじぶんを無惨と思わないで生きえたか ぼくはいまもごうまんな廃人であるから ぼくの眼はぼくのこころのなかにおちこみ そこで不眠をうったえる 生活は苦しくなるばかりだが ぼくはとく名の背信者である ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせるだろうという妄想によって ぼくは廃人であるそうだ ーー吉本隆明[廃人の歌]181152
見城徹2分前見城徹見城徹⬆︎ 僕が大学1年の時に読んだ奥浩平[青春の墓標]。[読書という荒野]にも書いたけど、浩平の兄・紳平の「あとがき」に思わずアンダーラインを引き、文章を書き加えた。あれから50年が経った。僕は現実と妥協し、魂を売り、それでも生きることを選んだ。それが子が父になり、少年が男になり、王子が王になることなら、生きるということは余りに苦い。僕はまだ生きている。これからも目の前の現実を引き受ける。戦う。突破する。泣きながら生きるしかない。911203
見城徹2分前見城徹見城徹明日は僕が勝手に名付けた奥平剛志のジャスミン忌。僕の人生を変えた日がまたやって来る。一年はあっという間だ。こうして「死」に近付いて行く。銃口にジャスミンの花無雑作に挿して岩場を歩きゆく君草原に身をひるがえし蝶を追う決死の闘いひかえし君は「地獄でまた革命をやろう」と先に逝き彼岸で待ってる君は二十六歳 ーー重信房子歌集[ジャスミンを銃口に]81233