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見城徹

静岡新聞、僕の連載コラム[窓辺]です。 『成生』(2019.2.25掲載) 東京駅発16時3分ひかり479号に7人で乗る。17時4分に静岡駅に着く。用意していたバスハイヤーに乗って葵区鷹匠にひっそりと佇む店に入る。カウンター7席のみ。至福の時の始まりだ。 大阪に僕が西日本で一番美味いと思っている『カハラ』という店がある。そこのオーナーシェフの森さんに「見城さんの故郷に日本一美味しい天麩羅屋があります。是非行ってみて下さい。」と言われたのが『成生』を知った最初だった。 「天麩羅とはこんなに美味いのか」と天麩羅の概念が変わった。以来、2ヶ月に1回のペースで通い続けている。 秋元康、小山薫堂、福山雅治、熊谷正寿、堀江貴文、藤田晋、前澤友作、小泉純一郎氏ら、各界の色んな方をご招待しているが例外なく全員が感嘆の声をあげてくれる。 往復の新幹線、車のチャーター代、食事代はもちろん僕持ち。7人のカウンターを貸し切りにして僕の接待の切り札として使っている。 魚介も野菜も静岡産にこだわっている。季節によって揚げる素材も変わる。 新たまねぎ、ヤングコーン、あさはたレンコン、大浦牛蒡、メークイーン、鯵、鰆…。2つの鍋を使い分けて余熱まで計算して絶妙のタイミングで供される。 味を閉じ込めるというのはこんなに旨味が増すということを初めて体験した。 1年前から予約を入れるのだが、それでも取りにくい。死ぬまでにあと何回通えるだろうか。店主・志村さんの天麩羅は僕の生き甲斐の1つになっている。

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    僕は、僕が出逢う人達に「狂ってる」と言われながら生きている。
    地獄に飛び込み、針の山を登り、業火に灼かれながら恍惚の笑顔で舞い踊る。その姿を人は狂気と言う。そして、病気とも言う。
    僕は瘋癲の重症患者。とても普通には生きられない。ただ僕は、狂わなければこの世で生きていられなかっただけなんだ。
    だから僕は、今日も今日とて鮨に狂う。
    今日会う人達に「狂ってる」と言ってもらえるまでやるだけだ。
    「狂気」こそが我が命。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    親父、リトーク有難う御座います。
    親父にそう言ってもらえると救われます。
    あまり学校へも行かず、真面目に勉強してこなかったので自己流でなんとか言葉にしております。毎日755で親父始め皆様の文章を読んで勉強させてもらってます。

  • 見城徹
    見城徹

    ↑ 実は本を沢山読んでいた時期があるんだと推察しています。でないと、このような文章は書けません。正確な言葉で世界の本質を射抜く驚くべき表現力です。

  • 見城徹
    見城徹
    kaaki67
    見城さん お忙しい中、リトークありがとうございます。喜んでいただけて私も嬉しいです。以前ご紹介いただいた映画「チンソクの夏」を観ました。(※ネタバレ注意) 一番印象的だったのが、懇親会会場でアン君が日本の深夜ラジオで流れてた憶えたての「なごり雪」を歌い始めた時、韓国選手団の教師から「日本語の歌は禁止だぞ!」と激怒され中断させられるシーン。その1

    はい。それがラストに繋がって来ます。

  • 見城徹
    見城徹
    kaaki67
    その2 時が過ぎ、皆それぞれ別の道を歩み、 20数年振りの再会。 アン君が「なごり雪」を口ずさんでるシーンから涙が溢れ、イルカさんがハングルから歌い始めた所で号泣しました。堪らないですね。良い映画を紹介頂いきありがとうございました。

    堪らないですよね。何という映画!何度観ても涙が溢れます。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    そう言われ思い返すと、「想像するのが好きで」小説にハマっていた時期がありました。ハリーポッターが初めて日本に上陸した時、小説の面白さを初めて知りました。
    その後、映画も観ました。比べられた事が幸いしました。「小説の方が面白い」。それを知る事が出来ました。映像で観るよりも小説を読んで自分の想像の中で思い浮かべていた方がもっと「世界」が広かったんです。もっと壮大なシーンを思い浮かべていました。文章から伝わってくる感情や情景を想像している状態にのめり込んでいたのです。
    恥ずかしい話ですが、AVを観るより官能小説の方が興奮していました。
    もっと昔、中学生の頃に新聞配達をしていた時もスポーツ新聞の官能小説を楽しみにしていました。笑

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    20代前半くらいの頃、暇すぎて携帯のメモに誰に見せる訳でもなく小説を書いていました。
    子供の頃から物語を想像するのが好きでした。
    それは今も変わらず、鮨も口の中の物語を想像して握らせてもらっています。