見城徹見城徹2019年10月17日 00:12ぼくはでてゆく 冬の圧力の真むこうへ ひとりっきりで耐えられないから たくさんのひとと手をつなぐというのは嘘だから ひとりっきりで抗争できないから たくさんのひとと手をつなぐというのは卑怯だから ぼくはでてゆく すべての時刻がむこうがわに加担しても ぼくたちがしはらったものを ずっと以前のぶんまでとりかえすために すでにいらなくなったものにそれを思いしらせるために ちいさなやさしい群よ みんなは思い出のひとつひとつだ ぼくはでてゆく 嫌悪のひとつひとつに出遇うために ぼくはでてゆく 無数の敵のどまん中へ ーー吉本隆明[ちひさな群への挨拶]より抜粋
見城徹7時間前見城徹見城徹窓を開けると風が冷んやりとして気持ちがいい。木々が光を浴びて葉を揺らしている。遥か向こうには青い山々が聳え、空は高く澄んでいる。北国の夏。晴れた日には永遠が見える。宇宙の時は悠久として流れ、止むことはない。僕は宇宙の一部として今この一瞬にここに在る。朽ちて果てるのは万物の定め。永遠の中の一瞬。ここに在ることの奇跡を想う。人生は一夜の夢。100年後から見たら今の僕の悩みなど何ほどでもない。だから、振り切る。だから、この一瞬を狂って生きる。 3031277