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見城徹

Kazu 5つ星のうち5.0 ぜひ執筆を続けてほしいです 2022年6月27日に日本でレビュー済み なんで、こんな本を書こうと思ったのでしょうか。 ご自身への批判がさらに高まることを承知での、捨て鉢マーケティングなのでしょうか。 色々な意図は感じますが、とにもかくにも面白く読ませていただきました。 本人による生々しい内省、そして実名批判について、 余すことなく思いのたけを書きなぐっているというのが最初の印象です。 どこまで本人自身が書いているのだろうと訝しがりながら読み始めましたが、 やはり、絶対に、本人でないと書けない文章です。 その原石をもとに、おそらく腕の立つ編集の方が構成や文章を工夫されたのでしょう。 前作に続き、こんな世界があるのかという驚きを感じながら、一気に読み終わりました。 出所後にまたカジノに行ってお金を溶かしたというのは、 本の売れ行きを稼ぐための提灯なのでしょう。 著者の意図は、会社を乗っ取った後続体制の内情を暴露することにあると感じました。 ただ、内部事情を何も知らない一読者としての感想は、 喧嘩をしている一方の立場から、重箱の隅をつつきながら相手を糾弾しているようにしか思えませんでした。 企業の幹部として、会社を私物化している経営者を排除するためには、 正面突破だけでなく、背後で様々な画策をすることが必要な局面もあったでしょう。 その局面での一挙手一投足をあげつらって非難している部分は、 少し見苦しい部分があるとも感じてしまいました。 とはいえ、相手を糾弾する見苦しさといった小さな問題など全く気にならないくらい、 本書は、示唆に富む文章です。 海千山千の憧れの先輩に、いろいろ誠意を尽くしながら仲良くなって、 やっと晩に飲みに連れて行ってもらって、そこでしか聞けない内々の話を聞かせてもらう。 それくらい濃い内容のことが、本書に凝縮されています。 飲み屋での話であれば隠し事なく語れますが、 普通の人は、それをそのまま本に書いて公開することなどできません。 筆者が第二の人生に向けて覚悟を決められたのかな、とも感じました。 筆者の自己分析力、他人分析力は、恐ろしいほどストレートです。 カネと物欲の限りを尽くして、物欲、所有欲はなくなっても、 怒りはまだまだ心の中から消す境地に至らないとのこと。 後続体制への怒りを爆発させた本書の中で、 同時にこのような自己分析をされていることも、不思議な説得力があります。 こんな風に、とにかく本音ベースで、正直で、ストレート。 だからこそ、読者も自分の身に置き換えながら、納得して読み進めることができるのだと思います。 さて、ここまでは前置きでした。 これから本題です。 本書のもう1つの真意は、 讒謗と悪罵の限りを尽くしていたという父親のパワハラ体質を、 冷徹に批判することにあったと思います。 昭和の時代はパワハラの嵐。平成になっても、大企業ほどその体質は変わらず。 令和になってもなお、暴力沙汰は少なくなったとしても、形を変えて様々なパワハラが温存されています。 前著では、筆者ご本人が赤字会社の立て直しに奮闘された経緯を書かれていました。 一読者としての希望なのですが、もし可能であれば、その時の関係者の方々に、 昔を振り返るインタビューをしていただけないでしょうか。 ご自身は父親を反面教師としてパワハラを嫌っていたと思いますが、 でも、当時の部下からすると、創業家の幹部にいろいろと思うところがあったのではないかと思います。 そういった事後分析を通して、今の日本の大組織にはびこる「害悪」をあぶりだし、 これを繰り返してはいけないという教訓を広めることができれば、多くの方が人との接し方を変えることができるかもしれません。 コンサル会社のカッコいい分析では、絶対にそのような広い共感は得られません。 日本広しと言えども、こんなことができる立場、能力、発信力を持つ方は少ないと思います。 続作を、期待いたしております。

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    見城徹見城徹

    人間は生まれた瞬間から必ず死ぬ運命にある。
    人は死ぬと解っていて何故、生きるのか?
    今、外苑通りを車で走っている。明日死ぬと決まっているならば、外の景色は切ないほど愛おしく見えるだろう。諸行無常。生者必滅。今日一日をどれくらい覚悟して生きられるかどうか?目を瞑る。[豊饒の海]の最終巻「天人五衰」を書き終えて45歳で切腹して果てた三島由紀夫を想う。

    益荒男が たばさむ太刀の 鞘鳴りに 幾とせ耐へて今日の初霜

    散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐
    三島由紀夫は二首の辞世を残した。生きるということは死ぬということだ。その覚悟。その虚無。
    人は誰もやがて荒野の風になる。

  • 見城徹
    見城徹

    ↑ 2024年11月5日のトークをリトークしました。1970年11月25日。三島由紀夫、自決の日。

  • 見城徹
    森貴代江森貴代江
    投稿画像

    昨日、見城さんにお会いできて心が浮かれてしまい、竹内まりあさんの歌を歌いたくなって新宿の街でカラオケに飛び込んでしまいました🎤

  • 見城徹
    ジョージジョージ

    見城さん!

    森さんは[マージービートで唄わせて]を見城さんに聴いて頂く為、2年練習しています。

    是非、聴いてください!
    そして!
    その場に、吉田幹事長と進藤さんと僕を置いて下さい😆
    ここ1番で弱気になるMIRAIさんも!