肘の痛みを抱えてのトレーニング。
重量を抑えつつ、筋肉への刺激を逃さず確実に与えるために、反動を使わず、一つひとつの動作を丁寧に行う。
セット間のレストはわずか45秒。
短い休息は筋肉を休ませる暇を与えず、刺激を持続させる。
それは、高重量を扱う以上の苦しさを生む。
74歳を迎える肉体とは到底思えない。
その精神力、そして圧倒的なバルク。
上腕三頭筋と三角筋後部繊維のシャープなライン。
僧帽筋と菱形筋の隆起が織りなす造形は、まさに彫刻。
何よりも、そのバランスが秀逸だ。
単なる筋肉の塊ではなく、調和がとれたその肉体には、長年にわたる鍛錬と確かな哲学が宿っている。