眠りの浅い夜…
虚ろな目覚めのまま
立ち上がった個室の
窓辺の素焼き鉢に触れ
落としてしまった
あッ…
受け皿が割れ
玉土はマットに散乱する
目舞いがしている
瞼の裏で
神経が文様を描いている
両耳の内奥で
神経が唸りをあげている
ほうきで集めながら
横たわる多肉植物を
拾いあげる
しっかりと鉢にしがみついて
根は玉土を抱いていた
目舞いがしている
失われた時間のまま
浅い眠りが困惑している
夢の続きはいつも
人間交差点
雑踏に消えてゆく心模様
眠りは気まぐれに
レムを乱発する
静かに横たわるだけで
目舞いがする
無意識のずれが
睡眠を荒らし
いつまでも眠りが空回り
ただひたすら待つ
突然訪れてくるだろう
眠気とともに夢の続きが…
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