見城徹のトーク
トーク情報見城徹 ジョージジョージ 久しぶりに小説を完読した。
自分は映画は最初の5分で決まると思っている。
小説も最初の20ページで決まると思っている。
その後続く展開に少し「退屈さ」を感じてしまうと読み切る事が出来ない。
そういう意味では一度も「退屈」を読者に与えない、読み応えのある素晴らしい作品だった。
作家はやっぱり凄い。
リアルとフィクションが交錯する展開に「えっ?これ、本当?」を何回も繰り返した。
いつからか日本人は思考放棄する様になったし、誰かの都合が悪いことに対して「陰謀論」「都市伝説」と小馬鹿にする事が「普通」となった。
そういう意味では物事に対して深く追求する事の大切さを教えてくれる物語だったし、細かな設定に対してもわかる人にはわかるエッセンスが散りばめられた繊細さを感じさせてくれる作品でもあった。
この作品の最も優れている点はチャプターによって、出てくるキャラクターが全く異なるのに、全て同じ温度でキャラクターに没頭出来る描写やわかりやすさがあった。
本来、作者はもっと田布施総理を悪く書きたかったに違いない。
その作者の意向に対し編集者の努力も感じ取れる箇所が幾つもあった。
キャラクター設定も素晴らしかった。
特に一ノ瀬に対して杉並区に住みながらオメガの腕時計をする編集者という設定が気に入った。
(いかにもいそうじゃないか)
終盤「孤浪の血」を匂わせる展開になった時、一ノ瀬正孝と一ノ瀬森高が名前として被ったが、それは偶然でしょう(笑)
こういう事はあまり言いたくはないけど、やはり田布施総理の暗殺は運命的だとも思える。
全ての元凶は合同教会を朝鮮人に与えた田布施総理祖父の責任と思うが、朝鮮人に僅かな情を与えるとアレもコレもよこせと言ってくる民族だと見抜けなかったのか。
朝鮮人も悪いが、田布施総理の祖父はもっと悪い。
どれだけ日本を苦しめたか。
様々な事を考えさせられる。
素晴らしい作品でした。
※作者は下山事件を何回も擦っていた。下山事件が大好きなのが伝わる(笑)