↑ これは痺れる短歌だ。若き日に夢見た[革命]。志を同じゅうする友たちとの約束。奥平剛士を始めとするアラブに散って逝った者たちの真っ直ぐな眼差しと微笑。檜森孝雄は自分がヌケヌケと生き延びたことに罪悪感を持って生きた。2002年3月30日。彼は若き日の約束を果たして友たちの墓標に連なった。日本赤軍の重信房子は20年の懲役刑を終えて来年出所する。
運動房に野鳩の羽根のやわらかき一本拾いて世界に触れる
インターは一人歌えばなおさらにさびしきものと独房で知る
獄舎より誕生祝いの母への文描けるかぎりの花束を描く
ーー重信房子歌集[ジャスミンを銃口に]
涙が止まらない。